通勤における自転車利用促進に関する研究
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89(3)安全・環境に関する懸念事項 安全や環境に関する懸念事項に対する意識の変化を以下に示す。 【結果】 · 自転車通勤で被害者や加害者になることについて、最終的に懸念事項と感じた人も見られたが、懸念事項と感じていないモニターも半数近くいた。また、ヒアリングでは、「自分は被害者とか加害者には絶対ならない。」や「身内で事故にあった人がいないからあまり懸念事項と思わない」などの意見もあった。 · 自転車走行環境について、最終的には懸念事項と感じた人が多かった。初回から最終にかけて、新たに懸念事項と感じるようになったモニターがそれぞれ4名いた。ヒアリングでも「クルマ中心で道路をつくっている」「歩道が狭く草が茂っているのに自転車通行可の標識がある」「車道の路肩が狭く大型車が多いので仕方なく歩道を走る」などの意見もあった。 表 4-9 安全や環境に関する懸念事項 5:非常に大変(不安)、4:まあ大変、3:どちらでも、2:あまり大変でない、1:全く大変でない 青枠:続ける中で懸念事項が改善した項目(初回4or5→最終1or2or3) 橙枠:新たに懸念事項となった項目 (初回1or2or3→最終4or5) 【考察】 · 自転車通勤をすることにより安全性について懸念事項と感じるようになった人がいたことは、交通安全講習会への参加や安全に関する情報提供など今回のモニター調査によるものと考えられる。しかし、安全について懸念事項と感じなかったモニターが半数近くいたことは今後の課題であり、自転車通勤を促進していく上で、安全に関する情報提供の必要性や提供方法について今後検討が必要である。 · 走行環境については懸念事項と感じているモニターが多かったことから、自転車通勤を促進していく上で解決していかねかればいけない課題である。 No 8) 被害者になる 9) 加害者になる 10) 走行環境 初回 最終 初回 最終 初回 最終 チャレンジャー 1 3 3 3 3 3 3 2 4 5 5 5 5 4 7 3 2 3 3 5 4 8 5 4 3 3 5 5 10 4 4 5 5 1 2 11 2 3 2 3 2 3 12 1 3 2 3 2 2 13 5 4 5 4 3 4 14 5 4 5 4 3 4 15 5 5 5 5 5 4 19 3 3 3 4 4 4 24 3 5 3 5 3 5 25 3 3 3 4 3 5 Av 3.5 3.7 3.6 3.9 3.4 3.8

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