通勤における自転車利用促進に関する研究
90/163

874-3-2.懸念事項の変化 自転車通勤における懸念事項を減らし促進につなげるため、どのような懸念事項があってどのように取り除くのか、自転車通勤を継続すると懸念事項と感じなくなるのかなどについて、天候、体力、安全・環境の3つの視点から整理した。 (1)天候に関する懸念事項 天候に関する懸念事項に対する意識の変化を以下に示す。 【結果】 · 雨や強風については、ほとんどのモニターが懸念事項と捕らえていた。また、初回と最終とで懸念事項が改善されたとモニターはほとんどいなかった。 · 暑さや寒さについては、初回は懸念事項と感じていたが、最終では改善されたモニターが多かった。暑さについては9月の暑い時期から11月の寒くなる時期がモニター調査期間であったことから、暑さが和らぐにつれて懸念が改善されたものと推測できる。寒さについては逆のパターンのモニターもいたが、暑さ同様に最終に改善されたモニターが多く、その理由を推測することは困難である。 表 4-7 天候に関する懸念事項 No 1) 雨 2) 強風 3) 暑さ 4) 寒さ 初回 最終 初回 最終 初回 最終 初回 最終 チャレンジャー 1 5 4 4 4 5 4 2 2 2 5 5 5 5 4 4 4 5 7 5 5 5 5 5 1 5 2 8 5 5 5 4 5 3 4 4 10 5 5 3 2 4 4 2 2 11 5 5 4 4 4 2 5 5 12 5 4 4 4 4 2 3 5 13 5 5 4 4 4 4 4 4 14 5 4 4 4 4 3 4 3 15 5 5 4 4 3 3 4 4 19 5 4 5 4 4 4 4 3 24 4 5 4 3 3 2 4 2 25 5 3 5 5 4 5 3 5 Av 4.9 4.5 4.3 4.0 4.1 3.2 3.7 3.5 5:非常に大変(不安)、4:まあ大変、3:どちらでも、2:あまり大変でない、1:全く大変でない 青枠:続ける中で懸念事項が改善した項目(初回4or5→最終1or2or3) 橙枠:新たに懸念事項となった項目 (初回1or2or3→最終4or5) 【考察】 · 雨や風などの一般的な自転車通勤での懸念事項については、自転車通勤への慣れ等は関係なく、懸念事項として取り除くことは困難と考えられる。

元のページ  ../index.html#90

このブックを見る