通勤における自転車利用促進に関する研究
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1075-1-3.指摘交差点での自転車走行速度の解析 安全運転講習会を受講してから、交差点に進入する前に、減速、一時停止するように気をつけるようになった交差点の有無について、10月末アンケートで確認したところ、「有り」と回答された人は21名中11名おり、18箇所(1人あたり3箇所まで回答可)が抽出された。それらの箇所の走行データを解析したところ、3名の4地点で、講習会前後で走行速度が有意に低下していた。解析事例を以下に示す。なお、詳細は巻末の参考資料に提示している。 ①対象交差点の抽出(モニターが自ら抽出) 事例:受講前後で速度低下がみられたモニターの抽出箇所 ②対象交差点の講習会受講前後の走行データの整理(Runkeeperのデータから抽出) ③講習会受講前後対象交差点の検定(ウェルチの検定:有意水準5%片側検定) 方向 受講前後 平均μ 分散σ データ数N 自由度m T値/棄却域 判定 東→西 受講前 18.2 32.0183 21 37.26202 2.765017 ○ 受講後 14.0 18.77963 24 37 1.687094 図 5-2 自動車走行データの解析手順 以上より、講習安全講習会は交通安全意識の向上だけでなく、出合頭交差点での減速などの交通安全行動の向上に寄与することが示された。 01020304050020406080100速度(km/h)指摘地点からの距離(m)受講前01020304050020406080100速度(km/h)指摘地点からの距離(m)受講後対象交差点 対象交差点

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