周辺土地利用と生活道路の理想性能を考慮した面的速度抑制対策箇所の選定方法に関する研究
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23 接続リンク数という評価方法を提案する。これは、対象リンクに対して接続するその他のリンク数を評価値として与える方法である。イメージを図4-3に示す。当該手法を用いることで、リンク単位の評価が可能となる。また、評価値として接続ノード数の代用が可能か否かという点について、接続リンク数が多くなる場合、当該リンクは枝数の多い複雑な交差点を両端に包含していることになる。枝数の多い交差点と交通事故の関連性はMarks, H6)などによって明らかにされていることから、接続リンク数は事故の誘発性を表現できると考える。 幹線道路の車線数においても、ESRI社の提供するArcGISデータコレクション道路網データ(平成22年)を使用する。まず幹線道路の道路幅員情報(カテゴリデータ)から車線数情報を便宜的に与える。先に示したように当該データの道路幅員は3.0m未満、3.0~5.5m未満、5.5~13m未満、13m以上の4段階となっており、本研究における幹線道路に該当するのは、5.5~13m未満、13m以上である。ここでは、道路幅員5.5~13m未満のリンクに車線数2の情報を、13m以上のリンクに車線数4の情報を与えることとした。次に先ほどの接続リンク数同様、当該概念は任意地区内での算定を想定したものであるため、本研究のように当該情報をリンク単体に与えようとした場合、別の観点からの整理が必要となる。ここで考慮すべきは、幹線道路リンクと対象生活道路リンク間の距離である。当該概念は、両者間の距離が近いほど影響が大きくなることが予想される。よってリンク単体に情報を与えようとした場合、両者間の距離による基準化を考慮する必要がある。また両者間の距離をどの位置で測定するかという点も懸念材料の一つである。本研究では、対象リンクの両端ノードのうち、幹線道路リンクにより近接するノードを算定し、幹線道路の車線数をそのノードと幹線道路リンク間の距離で基準化した値を評価値として使用した。なお、幹線道路の影響範囲は無限に広がるとは想定されないので、ここでは図生活道路リンクの包含割合が90%を超えた300mを閾値として幹線道路から300m以上離れた生活道路は幹線道路の影響がないものとして評価値を与えないこととした。 近隣の交差点密度においても、ESRI社の提供するArcGISデータコレクション道路網データ(平成22年)を使用する。なお、Wesley Earl Marshalla, Norman W. Garrickb3)の研究によれば、近隣の交差点密度と交通事故は負の相関があるとしているが、本研究の対象地域である愛知県豊田市で同様の関係性が成り立つかが不明瞭である。たとえば、橋本ら7)の作成した交通事故発生確率推定モデルにおいては交差点密度と交通事故は正の相関があることが指摘されている。ここではその検証のため、4次メッシュにおける豊田市の2009~2011年の交通事故件数と交差点数の相関係数を算定した。その結果高い相関関係がみられた(相関係数0.7)ものの、それは橋本ら7)の研究同様、正の相関であった。よって、本研究においても交差点密度を有効な指標のひとつとして採用するものの、その際の着眼点としては、あくまで交通事故の発生と正の相関があるとの視点で行うものとする。なお、次に先ほどの接続リンク数、幹線道路の車線数同様、当該概念は任意地区内での算定を想定したものであるため、本研究のように当該情報をリンク単体に与えようとした場合、別

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