周辺土地利用と生活道路の理想性能を考慮した面的速度抑制対策箇所の選定方法に関する研究
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22 は、車道幅員ではなく道路幅員が付与されているとともに、幅員情報は3.0m未満、3.0~5.5m未満、5.5~13m未満、13m以上というようにカテゴリデータ化されているものである。本来であれば車道幅員について実値が記録されているデータは望ましいものの、そのようなデータが整備された一般的に入手可能なデータベースが見当たらなかったため、本研究においてはこのカテゴリデータを使用している。沿道施設密度は、まずESRI社の提供する道路網データのリンクより当該リンクに面する沿道施設がおおよそ包含される任意のバッファ(ここでは、GIS解析結果の目視から判断し20mとした)を作成し、愛知県共用空間データ(平成21年)から得られる施設のポリゴンデータと当該バッファが重複する面積を算定した。そして各リンクのバッファ面積に対する施設重複面積の割合を沿道施設密度として使用した。算定イメージを図4-1に示す。 図 4-1 沿道施設密度の算定方法 4-2-2.生活道路の交通事故に影響を与える要因 生活道路の交通事故に影響を与える要因として、接続ノード数、幹線道路の車線数、近隣の交差点密度が選定された。接続ノード数には、ESRI社の提供するArcGISデータコレクション道路網データ(平成22年)を使用する。接続ノード数はEwing, R4)によって提案される任意地区のネットワーク接続性を評価する概念である。具体的には、図4-2に示すように、任意地区内のノード総数に対するリンク総数で算出され、値が小さければ当該ネットワークはクルドサック(袋小路)などが多用されていることが予想されることから通過交通が抑制される安全性が高い地域であるといった評価がなされる。この考え方の場合、直接リンク単体に評価値を与えることができないため、本研究では別の観点からネットワーク接続性を評価する必要がある。そこで、本研究では接続ノード数の考え方を応用した

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