交通事故の予防対策地点を効率的に抽出する手法に関する研究
8/53

6用いることによって、中村らの研究を参考に対策の導出が可能となる。 集約した事故類型別・道路形状別交通事故件数を表 3-3に、死亡事故件数を表 3-4に示す。これらを用いて、各事故類型別・道路形状別交通事故に占める死亡事故の割合を算出した結果を表 3-5に示す。この結果から、1)人対車両の事故は死亡事故にいたる割合が高いが、特にカーブや交差点付近における横断中(横断歩道以外)の事故は死亡事故にいたる確率が高いこと、2)車両相互の事故は全体的に死亡事故にいたる割合が低いが、交差点付近やカーブにおける出合頭事故においては相対的に死亡事故にいたる割合が高いこと、3)車両単独事故においては死亡事故にいたる割合が高いこと、4)踏切・その他の地点においてはいずれの事故類型であっても死亡事故にいたる可能性が低いこと、が分かる。 このことから例えば、カーブや交差点前後において横断歩道以外を渡っている歩行者に車両が衝突した場合には死亡事故にいたる可能性が非常に高いことが分かり、これらの場所においてヒヤリハットの指摘があった場合、重大な事故の潜在的な危険性が高いと推測される。

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る