交通事故の予防対策地点を効率的に抽出する手法に関する研究
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43.リスクアセスメントの考え方を用いた交通ヒヤリハット調査 本研究では、交通事故の予防対策地点をヒヤリハットデータから抽出し、対策実施の緊急性を把握するという目的を達成するために、リスクアセスメントの考え方を用いて事故危険地点を把握する手法について検討する。そのために、 ① 交通事故につながるようなヒヤリハット体験をした場所(ヒヤリハット地点)の調査を行う ② それぞれのヒヤリハット地点について、重大事故につながる可能性があったかどうかをリスクアセスメントの考え方で重み付けを行う ③ 以上をあわせて地図上に表示することで、ヒヤリハット地点の分布を把握するとともに、各地点におけるヒヤリハット事象の重大度を表現する という構成で研究を実施する。 3-1.リスクアセスメントの概要 リスクアセスメントは、労働災害の防止などに使われている考え方である。危険性又は有害性と人の両者が存在することで災害が発生するという仕組みを踏まえ、「危険性又は有害性」と人が接触してリスクが発生することを事前に評価し、その予防を図ろうとするもので、1)危険性又は有害性(ハザード)を特定し、2)それによって発生の恐れがある災害の重篤度(災害の程度)とその災害発生する可能性の度合いを組み合わせてリスクを見積もり、3)リスクの大きさに基づいて対策の優先度を決めた上で、リスクの除去又は提言の措置を検討し、4)結果を記録する、という一連の取り組みをいうものである [10](図 3-1)。 図 3-1 リスクアセスメントの流れ
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