面的速度マネジメントの実現に関する総合研究
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78(1)本年度の検討項目 ① 道路ネットワーク・車両挙動の編集作業 現況再現を行うにあたり、以下のような課題がみられたため、昨年度作成したネットワークをベースに道路ネットワークおよび車両挙動に関する編集作業を行った。 ・渋滞時における交差点内滞留 ・信号停止線を越えてからの車線変更 ・交差点右左折時の優先ルール(特に小規模交差点) ・OD発着点の位置 ②シミュレーション関連 ①編集作業が終了し、動的配分によるシミュレーションを実施した。 (2)分析過程での課題と留意点 本分析では、中京都市圏パーソントリップ調査のOD交通量を基にシミュレーションに必要な交通量入力データを作成した。すなわち、動的配分によるシミュレーションとなる。VISSIMの動的配分は、旅行時間や交通量が安定した状態になるまでユーザー独自で設定可能な収束条件などを変化させながら繰り返し計算を行わなければならない。今回はこの配分制御に関する課題が生じ、確からしいシミュレーション交通量とはいいきれない結果となった。 この課題は、シミュレーション編集のテクニカルな側面が主たる要因である。しかし、ミクロシミュレーションは道路形状や車線変更方法など細部にわたる入力データによって実道路環境に近い分析が可能であるが、評価対象エリアの範囲に応じたシミュレーションの選択が望まれ、路線の方向別交通量調査などを基にした静的配分による分析を選択した方が、より短期間で効率的な分析(作業効率性の向上)に繋がると考えられる。

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