面的速度マネジメントの実現に関する総合研究
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31.ゾーン30の実証効果測定と検証 1-1 ゾーン30の概要 ゾーン30とは警察庁が中心となり通過交通の排除や走行速度抑制を目的として推進している、面的な最高速度30km/h規制のことである。平成23年9月の警察庁交通局長からの通達によれば、以下のような基本的考え方に基づき、進められる。 基本的な考え方 従来のコミュニティ・ゾーン対策は、交通規制とハンプ等の物理的デバイスの設置を組み合わせた対策を推進することにより、住居系地区等の安全性・快適性・利便性の向上を図るものであり、その重要性や効果については、何ら変わるところはない。 しかし、住民の合意が得られないことや財政的制約から、一方通行規制の実施やハンプ等の設置が困難な場合もあり、このような場合にはコミュニティ・ゾーンを設定できないという状況も見受けられる。 そこで、今後は、調査研究の成果を踏まえ ○ 歩行者等の通行が最優先され、通過交通が可能な限り抑制されるという基本的なコンセプトに対する地域住民の同意が得られる地区をより柔軟にゾーンとして設定する。 ○ ゾーン内は、最高速度30km/hの区域規制の実施を前提として、その他の対策については、住民の意見や財政的制約も踏まえつつ、実現可能なものから順次実施していく。という2点の考え方を重視したゾーン対策を「ゾーン30」として推進するものとする。 (警察庁丙規発第21号「ゾーン30の推進について(通達)」より抜粋) ハンプの設置 狭さくの設置 安全対策の事例(任意) ゾーン標識設置(必須)ゾーン境界 ゾーン標識設置(必須)シケインの設置 生活道路の出入口

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