面的速度マネジメントの実現に関する総合研究
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1213)自治区で取り組む交通安全対策 図3-5に自治区が定期的に行う立哨活動の実施状況について示す。約半数である57%の自治区が立哨活動を定期的に実施していることがわかる。これらの実施状況についての傾向を探るため、ここでは実施への影響が想定される自治区の規模と自治区への世帯の参加状況からみた分析を行った。図3-6は立哨活動実施別平均世帯数を示している。立哨活動を実施している自治区の平均世帯数は700世帯弱で、立哨活動を実施していない自治区の倍近い。両群の平均世帯数の差をt検定にて実施したところ、1%水準で有意差がみられた。他方、図3-7に示す立哨活動実施別平均自治区参加世帯割合をみると、両群に差はほとんどみられず、t検定による統計的有意な差もあるとはいえなかった。これより、立哨活動の実施は、自治区への参加世帯数の多さに関わらず、自治区の規模に大きく依存していることがわかった。 次に表3-3は立哨活動以外の自治区で取り組む交通安全対策を示している。これをみると、「道路・施設の点検」が最も多く、草刈りなどによる道路環境整備、防犯などの視点でも実施されるパトロール・児童の見守りなども比較的実施されている。そのほか、自治区によっては、意見集約の場を設けたり、担当員の設置、問題提案のための連絡網整備など交通安全の制度・しくみの構築をしていたり、交通安全に関する講習会を開催するといった自治区もあった。これらの自治区ではより積極的な交通安全のための取り組みを実施しているといえよう。 図3-5 定期的に行う立哨活動の実施状況 実施している57%実施していない43%n=262

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