面的速度マネジメントの実現に関する総合研究
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1072-7 車両側からの速度制御が高齢運転者の運転意識に与える影響 (1) 分析の視点 分析は,当該機能を普及させていく上で重要な視点と考えた次の3点で実施した。1点目はISAの機能に対する反応と評価,2点目はISAの市場価値の計測,3点目はISAの社会的普及における運転者側からの受容性である。これらについてここでは強制型および映像・音声型ISAの別,年齢群の別で傾向を捉える。 1点目のISAの機能に対する反応と評価については,それぞれのISA介入後の速度調整意思について「全く調整しようとしなかった」から「必ず調整しようとした」の4件法にて伺った結果および,機能そのものに対する評価を「まったくよくない」から「とてもよい」5件法で伺った結果からまとめる。2点目のISAの市場価値の計測については,実際にこのような機能が自らの車両に付与できるとした際に「有料でも搭載する」,「無料ならば搭載する」,「搭載はしない」といった3つの視点から伺った結果からまとめる。 3点目のISAの社会的普及における運転者側からの受容性は,ISAのような機能を国などの主導の元積極的に普及させていくべきか否かについて「普及させるべきではない」から「ぜひ普及させるべきである」の4件法で整理した結果からまとめる。 (2) 結果 図2-7-1にISA介入後の速度調整意思について示す。まず,強制型ISAの傾向についてみると,年齢群に有意な差(p<0.01)がみられ,高齢群はISAの介入によって自ら速度を調整しようとするのに対して,一般および若年群においては調整しようとしない傾向が強くなることがわかる。他方,映像・音声型ISAでは,年齢群によって差がみられず,いずれの年齢群においても,ISAの介入によって自ら速度を調整しようとしたことがわかる。 次に,図2-7-2に機能そのものに対する評価について示す。全体的に強制型ISAに比べて映像・音声型ISAの評価が高い。また年齢群による差をみると,強制型ISA,映像・音声型ISAそれぞれ類似する傾向が出ており,いずれも高齢になるに従って評価が高くなっている。 次に,図2-7-3に実際にそれぞれのISA機能が自らの車両に付与できるとした際の意識について示す。まず搭載を拒否するか搭載を希望するかという視点で見た場合,強制型ISAに比べて映像・音声型ISAの搭載を希望する傾向が強い。これは特に一般群と若年群で強い傾向がみられる。続いて、有料か無料かという視点で見た場合,特段顕著な傾向は見られなくなる。高齢および一般群は強制型ISAにおいて有料となっても搭載を希望するという回答が多いのに対し,若年群は映像・音声型ISAにおいて有料となっても搭載を希望するという回答が多いが,統計的に有意差があるとはいえない。 次に,図2-7-4にISAの社会的普及における運転者側からの受容性について示す。全体としていずれのISAにおいても普及させたほうが良いという判断がされていることがわかる。次に強制型ISAの傾向についてみると,年齢群に有意な差(p<0.05)がみられ,若年群において普及させるべきでないとする傾向が強くなることがわかる。他方,映像・音声型ISAでは,年齢群によって差がみられず,いずれの年齢群においても,普及させたほうが良いという判断がされているこ
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