面的速度マネジメントの実現に関する総合研究
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103に比べ有意に瞳孔径が低下している。また、幹線①については、情報介入においても有意に瞳孔径が低下しており、心的負荷が低減されたことが窺える。 次に、一般層の結果の標識ありと他のシナリオを比べた場合に、平均瞳孔径の差に統計的な意味があるかを確認するためにt検定(対応あり)を実施した結果、生活①の情報介入で、標識ありに比べ有意に瞳孔径が低下しているが、その他では有意差はみられない。 次に、若年層の結果の標識ありと他のシナリオを比べた場合に、平均瞳孔径の差に統計的な意味があるかを確認するためにt検定(対応あり)を実施した結果、標識ありの幹線①と生活①、強制介入の生活②、情報介入の幹線②で有意差が確認できたが、その他のシナリオでは確認されず、全体的な傾向もみられなかった。 以上の結果から、以下に示すことが分かった。 ・ 高齢増の情報介入を除いたほとんどのシナリオにおいて、年齢群によって若干の違いはみられるものの、幹線・生活道路いずれにおいても特徴的傾向は見受けられない。 ・ ISAの介入のうち強制介入において、高齢群の場合、幹線、生活道路いずれにおいても有意に瞳孔径が縮小する傾向がわかる。このように、強制型ISAの介入は特に高齢層の心的負荷を軽減させる可能性が示唆された。 表2-6-1 高齢群の区間平均瞳孔径(単位:mm) 被験者 区間 項目 標識あり標識なし標識あり強制介入標識あり 情報介入n=18(★は17)n=15 n= 13 幹線① 平均瞳孔径 3.11★3.16★3.163.093.16 2.95 4車道路 T値 1.141.82* 2.78** 幹線② 平均瞳孔径 3.14★3.14★3.143.083.14 3.02 高齢層 2車道路 T値 0.332.54* 0.85 生活① 平均瞳孔径 3.133.163.132.943.13 3.09 車道広い T値 0.533.21** 0.40 生活② 平均瞳孔径 3.083.193.082.943.08 3.04 車道狭い T値 2.13*2.13* 0.47 T値は標識ありの平均値の差の検定(t検定)により算出、**:1%有意、*:5%有意、

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