交通事故の予防対策地点を効率的に抽出する手法に関する基礎的検討
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354-6.アンケート実施に関する今後の課題 WEBアンケート利用のメリットとして、「メールに記載されたリンクを使って容易にアクセスできる。地図を手書きする必要がなく、WEBブラウザに表示された地図上でヒヤリハット地点を指摘することができる。回答が電子化されており、紙アンケートのような入力の手間がかからない。」などといったメリットがあげられる。 しかし、インターネットへのアクセスが制限されている職場も多く、職場を通じて組織的に参加を依頼する際には、WEBアンケートを利用することが、必ずしも容易にアクセスできる方法ではなく、状況に応じた回答手段を用意する必要があると感じた。 また、通学路の交通安全対策の観点からも、学校の協力を得て進めていくべきテーマであるが、どのように学校を巻き込んで実施していくかも、今後の課題となった。 5.アンケートの結果 5-1.回答結果の概要 アンケートの実施期間中、全体で363人の参加者、403箇所のヒヤリハット地点の指摘があった。参加者の参加方法の内訳は、下記の通りであった。 ・WEBアンケート:40人 ・FAX(紙アンケート):6人 ・団体参加(小島プレス工業高岡工場):317人 5-2.結果速報の展開 アンケート結果の迅速なフィードバックを行うという観点から、指摘いただいた全403地点と、各地点でご指摘頂いた状況の一部をGoogleMap上に表示し、豊田都市交通研究所のホームページから公開した。GoogleMap上に表示するにあたって、地図表示と連携したデータベースシステムであるGoogleFusionTablesを用いた。図5-1に、結果速報に関する説明文とgoogleMapへのリンクを掲載した「ヒヤリハットWEBアンケートの結果速報について」と題したホームページを示す。説明文には、アンケート参加者へのお礼を述べるとともに、速報結果は、迅速なフィードバックを行うという観点から、アンケートでご指摘いただいた各地点の状況の一部をそのまま公開しており、回答を誤認している可能性があること、また、回答者の思いと地域性の相違を考慮した整理を今後行っていくため、そのプロセスを経た最終的なとりまとめにおいては、結果速報で提示した情報と異なる場合があることについて、ご承知いただくように記載した。 図5-2に、GoogleMap上に示したヒヤリハットWEBアンケートの結果速報を示す。指摘地点を円のマーカーで示しており、通常のGoogleMapと同様に、拡大、縮小、移動等の操作が可能となっている。また、マーカーをクリックすると、情報ウインドウが開き、ご

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