交通事故の予防対策地点を効率的に抽出する手法に関する基礎的検討
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9表2-2 単路重点対策メニュー 追突への対策 (1) 中央分離帯の開口部 車線逸脱の防止 (2) 自専道の2車線区間 (3) カーブ区間 (4) 大型車交通量の多い路線における中分ガードレール未設置区間 (5) 本線分岐部への衝突緩和未実施箇所 適切な案内 (6) 車線ごとに設置されていない門型案内標識設置箇所 (7) 道路線形を予測しにくい案内標識・路面標示設置箇所歩行者対策 (8) 歩道なし、歩道幅員の狭い区間 (9) 中央分離帯上に乱横断防止柵のない区間 豊田市内で総点検が行われたのは、国道153号、155号の2路線のみである。その他の国道、県道、市道を含む全ての道路について、総点検を行うには膨大な時間とコストがかかり、点検の優先順位づけが必要となる。 2-3.レビューに関するまとめ 過去、豊田市においても、住民アンケートに基づくヒヤリハットマップの作成が行われており、豊田市内の小学校4年生全員、その保護者、及び、同居の高齢者を対象とした大規模な紙ベースの調査が実施されていた。課題として、紙ベースアンケートであるため、回答の電子化に大きな労力を要する点と、危険な状況の記入が全て自由記述となっているため、状況の把握が難しいという点があった。また、WEBアンケートによるヒヤリハットマップの作成も行われていたが、回答件数は、4ヶ月間での111件(公開は87件)と少なく、参加者の募集に課題が残っていた。 千葉県鎌ヶ谷市の「鎌ヶ谷市交通事故半減プロジェクト」は、市民が日頃から感じている危険な体験(ヒヤリハット)をWEBアンケートで収集するとともに、事故多発箇所状況、ヒヤリハット体験のアンケート結果(ヒヤリ体験情報)、交通安全対策実施予定/実施済み箇所に関する情報等を市民に向けて発信する等、インターネットを介して市民と行政が情報交換を行う先進的な事例であった。約1,500件のヒヤリ体験が登録されているものの、最近の登録はほとんど無く、継続的な取り組みが課題と思われた。 事故対策は、事後対策から予防対策の考え方にシフトしており、特に、事故の発生要因となる道路構造を総点検して改善箇所を抽出することによって、高い対策効果が期待されている。一方で、市道を含む全ての道路について総点検を行うには、膨大な時間とコストがかかり、点検の優先順位づけが課題であると考えられた。

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