面的速度マネジメントの導入効果に関する研究
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88 当該区間におけるアクセル変動の大きさで解析を行うこととした。 方法としては、ストロークの最大となる時刻tMaxと最小となる時刻tMinを切り出し、 tMax < tMin ならば P=ペダルのストローク最小値 - ペダルストロークの最大値 tMin < tMax ならば P=ペダルのストローク最大値 - ペダルストロークの最小値 となるPを算出した。このPをアクセルストロークの変動量として以下では分析を実施する。 ISA介入開始時間区間1(介入前(3秒))区間2(介入中(3秒))区間3(介入後(3秒)) 図3-3-7 分析区間のイメージ 結果を図3-3-8~13に示す。 まず、高齢者の傾向(図3-3-8~10)をみる。平均ストロークをみると30km/h規制区間(沿道狭い)の区間2においてのみ、通常時1回目を除いてマイナスの値を示していることがわかり、被験者全般に渡りアクセルを緩める傾向にあったことが窺える。次に通常時1回目のシナリオと他のシナリオ間に差があるかをみるためt検定(対応あり)を実施した結果、30km/h規制区間(沿道狭い)区間3の音声介入においてのみ有意な差があった。平均ストロークの値をみると通常時1回目に比べ、音声介入によって値が小さくなっていることがわかる。すなわち、当該条件下においては有意にアクセルを緩めたといえる。ところで介入のある区間2ではなく、介入後の区間3においてこのような傾向が見られた理由について考察すると、音声介入の特徴が影響している可能性がある。すなわち、音声介入は情報を数秒間の時間を使って運転者に提供する特徴を有しているため、介入直後より、音声内容を理解した後の行動に影響が及んでいるのではないかと推察される。

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