面的速度マネジメントの導入効果に関する研究
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5 (2)シミュレーションでの評価概要 わが国の道路は、都市間を結び街区を形成するような高規格な幹線道路から、居住地区に接続する補助幹線道路、住宅に接続する生活道路と段階的に構成されており、面的速度マネジメントとは、幹線道路で囲まれた居住地区内を走行する自動車の速度を面的に抑制させることである。 評価の対象地域が市街地内であることから、先に述べた面的速度マネジメントの基本的な考え方のうち、「①市街地・非市街地の選別」を除いた「②道路の段階構成の明確化」と「③統一的な規制速度の設定」が評価の対象となる。「②道路の段階構成の明確化」とは、幹線道路や生活道路などの段階構成に併せて中央線や道路幅員などによって機能の分類を明確にすることであり、「③統一的な規制速度の設定」とは、実勢速度にとらわれず周辺環境等を考慮して規制速度を設定するという考え方である。 そこでシミュレーションでは、生活道路の車道幅員の変更と規制速度の変更をシナリオとして設定し、面的速度マネジメントを適用した際の影響を評価する。 評価の内容としては、車線幅員や規制速度の変更により対象地域内を通過する車両が減少して幹線道路へシフトすることなどを評価するため経路選択モデルを内包するシミュレータを用いて、各シナリオを適用した際の交通量の変化、旅行速度の変化、待ち行列の変化などをa) 対象地域・b) ゾーン30実施エリア・c)幹線道路の3つの枠組み毎に評価する。表1-2-1にシミュレーションの評価概要を示す。 表1-2-1 シミュレーション評価概要 内容 対象地域 あんしん歩行エリアの一部(33 ha) 検討ケース 面的速度マネジメントが実施された場合 シナリオ ①車道幅員の変更 ②規制速度の変更 ③車道幅員の変更+規制速度の変更 評価内容 ①車道幅員の変更に伴う交通量、旅行時間、待ち行列の変化 a) 対象地域 b) ゾーン30実施エリア c) 幹線道路 ②規制速度の変更に伴う交通量、旅行時間、待ち行列の変化 a) 対象地域 b) ゾーン30実施エリア c) 幹線道路 ③車線幅員+規制速度の変更に伴う交通量、旅行時間、待ち行列の変化 a) 対象地域 b) ゾーン30実施エリア c) 幹線道路
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