面的速度マネジメントの導入効果に関する研究
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45 2)持続効果 ①速度低下の持続 実験は平成24年1月31日の1日のみ実施したが、上述のように実験日当日は効果があったといえる。このような効果はある程度持続することが望ましい。そこで、どの程度これらの効果が持続するかを検証するために、実施9日後の平成24年2月9日(木)10:00~11:00に実験区間の走行速度を調査した。図2-1-34に結果を示します。ここでは、図2-1-32同様に実験中に速度を提示したところから10~69mの車両の平均速度がどのように変化したかを示す。なお、比較対象間の条件の違いを整えるため、事前、事後ともスピードガンで当該区間の速度がすべて観測された車両のみで平均値をとっている。 これをみると、69~20mの区間で事後の速度は事前の速度より低下していることがわかる。この差に科学的に意味があるか否かを確認するため、平均値の差の検定(t検定(Welchの方法))をおこなったところ、すべての区間で有意差があった。すなわち、規制速度を越えた車両に車両の速度を示すことで、速度を落とす効果が持続することが示されたといえる。 05101520253035404519-10m29-20m39-30m*49-40m*59-50m**69-60m**速度(km/h)事前(n=43)事後(n=46) ※t検定(Welchの方法)**:1%有意、*:5%有意 図2-1-34 車両速度の変化

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