通勤における自転車利用のあり方に関する研究
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5-2-5. F事業所カルテ F事業所の自転車通勤カルテを表 5-2-5に示し、従業員調査で明らかとなった通勤手当を高く支払うべき手段と促進策の受容性の集計結果を図 5-2-5に示す。 表 5-2-5 F事業所の自転車通勤カルテ 自転車利用の促進を検討し始めており、従業員の意向も踏まえて今後の展開を検討している。駐車場や駐輪場、近隣の渋滞に関しては将来の課題と考えており、現状の問題意識はない。勤務地周辺の渋滞を深刻だと感じてる方が35%おり、自転車通勤を行っている方がアンケート回答者198名中28名、自転車通勤を考えている方が15名である。また、現在の通勤手当に満足している方は65%で、自家用車の利用を抑制するカーフリーWeekへの賛同者は32%程度である。事業所調査結果○ 自転車通勤者には、基本的には通勤手当を支給しない○ 「通勤手当拡充」「電動自転車補助」「自転車保険補助」を、  従業員調査結果を踏まえて検討する意向従業員調査結果□ 自家用車と自転車の通勤手当を同じぐらい、もしくは自転車へ  の手当てを高く支払うべきとの意識が高い□ 「手当ての拡充・報奨金」と「電動自転車補助」を講じることに  よって自転車通勤を考える方が最も多い事業所調査結果○ 「レンタル自転車(自転車配備)」「シャワー室整備」  「駐輪場整備」を、従業員調査結果を踏まえて検討する意向従業員調査結果□ シャワー室を整備することによって自転車通勤を考える方が18%、  事業所管理のレンタル自転車(自転車配備)の整備では27%であった事業所調査結果○ 公共交通運賃の支給する「雨天時サポート」「雨天時装備」を、  従業員調査結果を踏まえて検討する意向従業員調査結果□ 雨天時装備などの備品に対する受容性は低いが、公共交通運賃支給など  のサポートを行うことによって自転車通勤を考える方が23%であった現在は自転車通勤を積極的に促進していない。立地的には公共交通が不便で、自動車通勤が圧倒的に多くなっている。駐車場の確保に困っている周辺企業などから駐車場の賃貸希望もあり、自家用車通勤者を減らせれば賃料収入が見込める。自転車促進にかかる費用と賃料収入のバランス次第では事業所と従業員双方にメリットとなる可能性がある。費用面総評事業所の現状従業員の意識その他(雨天時)設備面

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