通勤における自転車利用のあり方に関する研究
38/59

4-9. まとめ 従業員には、通勤手当に関する意識・自家用車抑制策に関する意識・自転車通勤促進策に関する意識を調査した。本調査の成果を以下に整理する。 • 自転車通勤を行っている方と自転車通勤にしようと考えている方との平均通勤距離を比較すると、現在自転車通勤を行っている方のほうが遠方から通勤している。この距離の差は、「健康」や「経費節約」などの目的意識の高さの違いであると考えられるが(目的意識が高いと遠方からでも自転車で通勤する)、自転車通勤を行っている心理的な要因として「勤務地周辺の渋滞」も影響している。 • 自転車通勤促進策を講じることで自転車通勤を考える方と自家用車の利用を控えるカーフリーWeekなどの自家用車抑制策に賛同する方は心理的な要因として「環境問題」が影響している。 • 自転車通勤を促進するためには、『費用面』でのサポートが重要であり、特に20歳代と30歳代は、「通勤手当の拡充やエコ通勤報奨金の支給」により自転車通勤に転換する可能性がある。 • 今後、自転車通勤の促進やその他のエコ通勤施策を展開する上では、「環境意識の高さ」が「合意形成の図りやすさ」に繋がると考えられる。

元のページ  ../index.html#38

このブックを見る