通勤における自転車利用のあり方に関する研究
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(2)「~5km」で自転車を選択した回答者の属性 5kmまでの距離帯で「自転車」に対して通勤手当を高く支払うべきであると回答した方の属性として、「年齢」・「性別」・「通勤手段」・「通勤距離」の4項目と、環境問題・渋滞に関する意識を集計(図 4-6-2)した。以下に集計結果を整理する。 • 年齢は30歳代が31%と一番多く、50歳以上の方の回答割合が低い。 • 性別では、男性が66%と多くなっている。 • 通勤手段と通勤距離をみると、遠方から自家用車で通勤している方の割合が高い。 • 環境問題が深刻(「かなり深刻」・「深刻」)であると回答した方の割合が約90%と非常に高い。 • 豊田市全体の渋滞が深刻(「かなり深刻」・「深刻」)と回答した方が75%、勤務地周辺の渋滞を深刻(「かなり深刻」・「深刻」)と回答した方は約60 %である。 以上の結果から近距離(通勤距離が5km未満)では「自家用車」より「自転車」に通勤手当を高く支払うべきであると回答した方の属性を考察すると、既往研究8)の結果と同様に環境問題への意識が心理的要因として最も影響している。また通勤手当改変に向けては、環境意識が高い20歳代~40歳代の男性との合意が図りやすくなると考えられるが、自家用車への手当を減額することについては、慎重に協議を重ねる必要がある。 0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%年齢(N=202)性別(N=193)通勤手段(N=203)通勤距離(N=187)環境問題(N=203)豊田市渋滞(N=202)勤務地周辺渋滞(N=202)~20歳30歳代40歳代50歳代60歳~男女自転車自家用車徒歩~5km5~10km10~15km15km~かなり深刻深刻あまり深刻でない全く深刻でない ※ 「環境問題」・「豊田市渋滞」・「勤務地周辺渋滞」は同じ凡例である。 図 4-6-2 0~5kmで「自転車通勤手当を高く支払うべき」と回答した属性の集計一覧

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