通勤における自転車利用のあり方に関する研究
10/59

3.アンケート調査の作成と回収状況 3-1. 調査票の作成 3-1-1. 従業員調査票 従業員調査は、「属性」・「通勤の現状と通勤手当」・「自家用車抑制策」・「自転車通勤を行う上での課題と自転車通勤促進策」の4つの枠組みで構成している。調査票を図 3-1-1~図 3-1-5に示す。 (1)属性 年齢・性別・職業・通勤手段などの個人属性と合わせて、自転車通勤を行う上で、特に夏場や雨天に影響する項目として「通勤時と勤務時での衣服の違い」や「勤務地におけるシャワー室の有無」を伺う。また、自転車に関する意識として自転車へのプラスイメージやマイナスイメージなどを調査する設問、自転車通勤への心理的な要因を明らかにするため、環境問題と渋滞の深刻度に関する設問も設定した。 (2)通勤の現状と通勤手当について 自転車通勤の現状と意識について、「通勤に自転車を利用している」「自転車通勤にしようと考えている」「自転車通勤はしない・できない」の3項目とそれぞれの理由を伺う。また、現在事業所から支払われている通勤手当の支給状況と満足度を把握するとともに、通勤手当の制度内容を従業員が知っているかを調査する設問を設けた。 (3)自家用車抑制策について 自家用車抑制策に関する設問として、「通勤手当の改変」と「自家用車の利用を抑制するカーフリーWeek」への意識を設定する。 通勤手当の改変については、豊橋市役所で実施された通勤手当の変更例を提示し、5km毎の距離帯別に「自家用車」と「自転車」のどちらに通勤手当を高く支払うべきかを伺う。 1週間限定で自家用車の利用を抑制するカーフリーWeekについては、賛否意識および賛成と回答した方を対象にカーフリーWeekを実施する頻度について伺う。 (4)自転車通勤を行う上での課題と自転車通勤促進策について 自転車通勤を行う上での課題として「走行環境」「通勤手当」「自転車運転講習」「施設整備」「自転車配備」の5つを設定し、各項目の改善重要度と5項目内の整備優先順位を伺う。 自転車通勤促進策については、『費用面』・『設備面』・『その他(雨天時)』の3つの課題に対応する施策として、「雨天時のサポート」「雨天時用の装備」「自転車通勤マップ」「シャワー室の整備」「自転車保険補助」「通勤手当の拡充とエコ通勤報奨金」「電動アシスト付自転車購入補助」「自転車レンタル」の8項目を設定し、促進策が講じられた場合の自転車通勤のしやすくさと、自転車通勤を考えるか否かの受容性を伺う。

元のページ  ../index.html#10

このブックを見る