障がい者の移動に関する研究
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37表3-9 同行状況と本人の障がいの程度 障害の程度 同行多 A判定:4名 B判定:1名 同行少 A判定:2名 B判定:2名 ※障がいの程度について、A判定:IQ35以下、B判定:IQ36~50、C判定:IQ50~75(豊田市の場合) 表3-10は同行状況と本人の移動可能範囲の関係について示している。同行の多少に関わらず、多くの方が歩いて行ける距離であれば、ひとりで行くことができるし、歩いていけない距離であっても、公共交通機関を使ってひとりで行くことができると回答している。ただし、これらは介助者らによる相当の訓練があってのことだという意見が多くあった。 表3-10 同行状況と本人の移動可能範囲の関係 移動可能範囲 該当者 同行多 ひとりでは、歩いていける距離でも行くことができない。 1名 歩いて行ける距離であれば、ひとりで行くことができるが、歩いていけない距離であればひとりでは行くことができない。 - 歩いて行ける距離であれば、ひとりで行くことができるし、歩いていけない距離であっても、公共交通機関を使ってひとりで行くことができる。 4名 同行少 ひとりでは、歩いていける距離でも行くことができない。 - 歩いて行ける距離であれば、ひとりで行くことができるが、歩いていけない距離であればひとりでは行くことができない。 2名 歩いて行ける距離であれば、ひとりで行くことができるし、歩いていけない距離であっても、公共交通機関を使ってひとりで行くことができる。 2名 ここでは厚生労働省が実施する「知的障害児(者)基礎調査」にて障がいの程度を把握する際に用いられる「保健面・行動面の判断」を参考に障がいをもつ本人の保健面、行動面の状況についてうかがった。結果を表3-11に示す。今回の被験者においては保健面ではそれほど深刻なものは見受けられなかったが、同行が多い群の方が服薬等に対する配慮が必要という方が多い。次に行動面での配慮についてみると、類似した傾向を示しており、同行の多少による差はみられないといえよう。

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