障がい者の移動に関する研究
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36③障がい者本人および介助者の活動実態と同行状況からみた分類 被験者を介助者と本人の同行が比較的多くなる群とそうならない群に分類するにあたっては様々な方法が考えられるが、ここでは普段の活動に対して、どれほど同行することが生じているかといった全活動日数に対する同行が必要な日数の割合から算出することとする。その際、本人の活動に際して介助者が同行する場合と、介助者の活動時に本人を同行させる場合の2つのパターンがあるが、ここではそれぞれのパターンで算出された割合の合算値が総合的にみて介助者と本人の同行の多さを表現できるのではないかと考えた。そこで、表3-6、3-7の結果を踏まえて、表3-8のように本人、介助者の活動それぞれで介助者もしくは本人が同行する割合を算出した。そして、その合算値を算出し、その値が大きい順におおよそ被験者を二分割した。以下では、この分類に従って分析を進めて行く。 表3-8 全活動日数に対する介助者の行動に本人が同行する、もしくは本人が同行する活動日数の割合とそれを踏まえた被験者の分類結果 本人の全活動日数に対して介助者が同行する割合 判定 Aさん 0.51 同行多 Bさん 0.36 同行多 Cさん 0.64 同行多 Dさん 0.00 同行少 Eさん 1.00 同行多 Fさん 0.00 同行少 Gさん 0.31 同行少 Hさん 0.11 同行少 Iさん 0.47 同行多 ※網掛けは本人の全活動日数に対して介助者が同行する割合の値が上位のもの ④同行状況からみた障がいをもつ本人の特徴 表3-9は同行状況と本人の障がいの程度を示している。同行が多い群の方が、障がいの程度がA判定であることが多い。ただし、同行が少なくともA判定となっている方もいるため、単に障がいの程度で同行状況を把握する事ができるとはいえないことがわかる。

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