障がい者の移動に関する研究
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30の必要性によって有意差があるとはいえなかった。一方、精神障がい者の傾向(図3-6)について、同様にマンホイットニーのU検定を行ったところ、2次活動および移動において外出時の介助の必要性によって有意差(p<0.01)がみられた。いずれも、外出時の介助が必要となる場合に活動時間が短くなる傾向を示している。このように、知的障がい者では、介助の必要性によって活動時間に差が生じないものの、精神障がい者においては、活動内容によっては差が生じることが窺える。 02468101214介助必要(n=23)介助不要(n=16)介助必要(n=23)介助不要(n=16)介助必要(n=23)介助不要(n=16)介助必要(n=23)介助不要(n=16)1次活動2次活動3次活動移動時間 図3-5 外出時の介助の必要性と1日の活動(知的) 02468101214介助必要(n=28)介助不要(n=30)介助必要(n=28)介助不要(n=30)介助必要(n=28)介助不要(n=30)介助必要(n=28)介助不要(n=30)1次活動2次活動**3次活動移動**時間 ※マンホイットニーのU検定 **:1%有意 図3-6 外出時の介助の必要性と1日の活動(精神) 表3-3は外出時の介助の必要性と7つの主要な外出目的別の外出者の割合について示したものである。フィッシャーの正確確率検定を行ったところ、知的障がい者ではすべての有意な差はみられなかった。一方、精神障がい者では、「通勤・通学」(p<0.01)、「行政施設訪問」(p<0.05)、「銀行等の訪問」(p<0.01)において有意な差が見られた。いずれも外出時に介助が必要な場合に、外出した方が少ない傾向にある。

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