環境・経済・社会による都市構造評価の枠組みと豊田市を対象とした試算
5/45

1第1章 はじめに 本章では、研究の背景と目的を述べる。 1.1 研究の背景 豊田市は平成21年1月に環境モデル都市に選定され、そのアクションプランの中で2030年にCO2を1990年比で30%削減という目標を掲げている1)。また、市の総合計画2)、都市計画マスタープラン3)、公共交通基本計画4)に示された『多核ネットワーク型都市構造』や『それを支える交通システム』、さらに『都心交通ビジョンが描く都心像』など複数の既存計画・ビジョンが存在する。(下図参照)このような状況の中で、地球環境問題や自治体財政の効率化に対応しつつ、市民に質の高い生活環境や移動の利便性を提供していかなければならない。そのためには、既存計画を低炭素社会実現という視点から再検討し、その上で実現に向けた諸方策のパッケージングやロードマップを示すことで都市構造に関連する政策の方向性を提示していく必要がある。 •多核ネットワーク型都市構造–各拠点へ地域特性に応じた都市機能を集約–拠点間を基幹交通(鉄道・基幹バスなど)でつなぐ•緑につつまれた一体的な市街地の形成–鉄道駅などの既存ストックを活用–選択と集中による都市基盤の整備を推進出典:豊田市都市計画マスタープラン概要版 出典:第7次豊田市総合計画、p.134

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る