プローブデータを用いた交通安全評価に関する研究
8/49

5 図 1 走行台kmあたりの年間事故件数の推移 (単位:事故件数/億台km) 豊田市におけるエコドライブ活動の成果9),10)として、とよたエコドライブプロジェクト成果発表会の資料によると、「実行委員会に参加する10事業所では、組織的な燃費管理の徹底によるエコドライブに取り組んでいます。前年度と比較して、交通事故処理に係る経費が総額で約4割削減されるなど、大きな事故につながりにくくなったと評価」との報告がある。(図 2) 図 2 交通事故の処理に係る経費の推移10) 牧下ら11),12)は、エコドライブの推進にあたっては、安全面で問題がないことを確認する必要があるという視点から研究を行っている。エコドライブ操作は、運転中に一定の努力を必要とすることから、運転者に負荷を与えるという側面もあり、運転中の過大な負荷は安全性を阻害することが懸念される。そこで、音声刺激に対する反応時間の遅れを計測した結果、交通安全上の問題になるとは認められないと報告している。また、エコドライブが一般の交通に順応して無理なく実施できるかを検討した結果、エコドライブ実施車両が適切に対応することで解決できる問題がある一方、一般車両に協力を求める必要があることも示した。さらに、一般車両に協力を求めることに関しては、それが合理的であると報告している。

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る