プローブデータを用いた交通安全評価に関する研究
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38・領域④:-9km/h/s(-0.26G)以上 かつ-5km/h/s(-0.14G)以下 ・領域⑤:-10km/h/s(-0.28G)以下(急減速挙動) -20km/h/s-10km/h/s0km/h/s10km/h/s20km/h/s-0.56G-0.28G0G0.28G0.56G加速度100%10%1%0.1%0.01%0.001%領域⑤出現頻度領域④領域③領域①領域②領域⑤の累積出現頻度 図 27 加速度の頻度分布の例 4.1.3. 結果と考察 図 28の(a)から(e)に、燃料消費量と各加速度領域の加速度出現頻度の関係を示す。また、表 26に、燃料消費率と累積出現頻度の相関係数を示す。 領域①、すなわち10km/h/s以上の加速度(図 28(a))の発生頻度は低く、40人中7人のドライバーでは、一度も、10km/h/s以上の加速度は発生しなかった。また、燃料消費量と加速度出現頻度の相関係数は0.3995であり、あまり相関関係が見られなかった。 領域②、すなわち5km/h/s以上かつ9km/h/s以下の加速度(図 28(b))の出現頻度は数%であったが、燃料消費量と加速度出現頻度の相関係数は0.6410と正の相関がみられた。加速時に、強い加速を行う割合の高いドライバーは、燃料消費量が大きい(燃費が悪い)といえる。 領域③、すなわち-4km/h/s以上かつ4km/h/s以下の加速度(図 28(c))の出現頻度は、全てのユーザーで88%を超えており走行時間に占める割合が最も高い。燃料消費量と加速度出現頻度の相関係数は-0.6375と負の相関がみられた。等速運転を心がける。穏やかな加減速の割合が多いドライバーは、燃料消費量が小さい(燃費が良い)といえる。 領域④、すなわち-9km/h/s以上かつ-5km/h/s以下の加速度(図 28(d))の出現頻度は、領域②と同様に、数%であったが、燃料消費量と加速度出現頻度の相関係数は0.5921と正の相関がみられた。減速時に、強い減速を行う割合の高いドライバーは、燃料消費量が大きい(燃費が悪い)といえる。 領域⑤、すなわち-10km/h/s以下の加速度(図 28(e))の出現頻度は、1%以下、モニターによっては、0.1%以下と小さい。ただし、領域①とは異なり、全てのドライバーで該当する加速度が発生していた。燃料消費量と加速度出現頻度の相関係数は0.5083と正の相関がみられた。この加速度領域を急減速挙動と定義すると、燃料消費量と急減速挙動の出現頻度に高い相関があるとはいえないが、発生頻度が

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