プローブデータを用いた交通安全評価に関する研究
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203.3. プローブデータの解析と抽出手法の検討 3.3.1. プローブデータの概要 本研究では、豊田市が平成23年3月下旬から平成23年12月まで実施した「豊田市エコドライブ推進プロジェクト」において収集されたデータを用いた。図 18にプロジェクトの概要を示す。このプロジェクトでは、一般ドライバーに車載機を貸与し、ドライバーが所有する乗用車に取り付け、日常の走行データを取得した。取得したデータは、SDカードに保存され、ドライバーがインターネットを通じてデータ管理サーバにアップロードすることで収集した。なお、収集したデータをサーバ上で集計し、各ドライバーのエコドライブ実践状況等をweb上で示するエコドライブの指導や、車載機に付属しているLED表示器を通じて、瞬間的な燃料消費量をリアルタイムに提供するといった段階的なエコドライブ指導(表 10)も行われた。 エコドライブ車載機を乗用車に取り付け乗用車で走行SDカードのデータをアップロード運転診断結果を確認 図 18 豊田市エコドライブ推進プロジェクトの概要 表 10 各タームの情報提供内容 走行距離、利用経路など※1燃費、エコドライブ達成度など※2第1ターム○××第2ターム○○×第3ターム○○○※1走行距離(km)、平均速度(km/h)、走行時間(分)の折れ線グラフ、走行経路※2エコドライブ運転度のチャート、総合・各項目のランキング、燃費の折れ線グラフweb診断ページの表示項目LED表示器の点灯 取得したデータの項目は、車載機に搭載されたGPSで計測される緯度、経度、GPS速度等16項目と、故障診断コネクタを通じて、車両ECU(Engine Control Unit)から収集される走行速度、燃料消費量、エンジン回転数等の69項目であった。車載機は、走行中の全てのデータが記録される常時記録型であり、データ記録間隔は1秒間であった。なお、加速度センサーは搭載されていなかった。

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