プローブデータを用いた交通安全評価に関する研究
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9の項目は、発生年、事故内容(死亡、重傷、軽傷)、事故類型、緯度、経度である。 3.2.2. 測地系の変換 事故データの位置情報は、旧日本測地系が用いられており、GPSで測位したプローブデータは、世界測地系が用いられていることがわかった。旧日本測地系と世界測地系では、距離にして約450mのずれが生じてしまうため測地系を統一する必要がある。旧日本測地系で作成された座標値を世界測地系の座標値に変換するためのソフトウェアとして、国土地理院が提供する「TKY2JGD」がある。ファイルから一括変換する機能を有しているものの、指定されたデータ形式にあらかじめ変換しておく必要があるため、本研究では簡易な座標変換式を用いてエクセル上で変換を行った。変換式を以下に示す。なお、式は、Nowral氏のホームページ3)で公開されているものを用いた。 BWGS84 = BTokyo-0.00010695×BTokyo+0.000017464×LTokyo+0.0046017 LWGS84 = LTokyo-0.000046038×BTokyo-0.000083043×LTokyo+0.010040 ここで、Btokyo、Ltokyoは、それぞれ、旧日本測地系による緯度(B)、経度(L)の座標値であり、BWGS84、LWGS84は、それぞれ、世界測地系による緯度(B)、経度(L)の座標値である。 なお、座標値の単位は、小数点も含め「度」に統一して与える。 ArcGIS10では、異なる測地系のデータをTKY2JGDに基づき変換し、同一の座標系に表示する機能を有している。簡易式を用いて変換した座標値はTKY2JGDに基づき変換した座標値とほぼ同じ位置となっていることをあらかじめ確認した上で、簡易式を利用した。確認の例として、図 5に、2箇所の事故地点について、世界測地系の地図上に、旧日本測地系の座標値(変換前)をそのまま表示した位置、簡易式を用いて座標値を変換した位置、TKY2JGDを用いて座標値を変換した位置を示す。簡易式とTKY2JGDの位置は、ほぼ同じ位置となっている。 ##??ダイハツ豊田簡易裁判所新豊田豊田市 153 301 248 301%%520%%342○旧日本測地系の座標値(変換前)▲旧日本測地系の座標値を簡易式を用いて変換●旧日本測地系の座標値をTKY2JGDを用いて変換○旧日本測地系の座標値(変換前)▲旧日本測地系の座標値を簡易式を用いて変換●旧日本測地系の座標値をTKY2JGDを用いて変換 図 5 世界測地系の地図上に表示した旧日本測地系の座標値及び測地系を変換した位置
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