プローブデータを用いた交通安全評価に関する研究
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7 3. 危険個所抽出手法の妥当性の検討 プローブデータの解析による危険箇所抽出の考え方を構築し、事故データにより示される傾向との関連性を考察することにより、安全性評価手法の妥当性を検討する。 3.1. 解析メッシュの作成 豊田市は、愛知県内で最大の面積をもつ市であり、南北方向に約33km、東西方向に約49kmの広がりをもっている(表 4)。本研究では、広範な全市域を対象として危険箇所抽出手法の妥当性を検討するため、豊田市内を等間隔の分割したメッシュを用いる。 表 4 豊田市の位置1) 一般には、地形図やデジタル地図データデータを管理・整備するためのインデックスとして、標準地域メッシュが利用されている。標準地域メッシュは、1次メッシュ、2次メッシュ、3次メッシュと階層的に細かく分割され、経度1度、緯度40分(2/3度)毎に分割したものを1次メッシュ、1次メッシュを縦横それぞれ8分割したものを2次メッシュ、2次メッシュをさらに縦横それぞれ10分割したものを3次メッシュと呼んでいる。3次メッシュは東西方向の幅が45秒、南北方向の幅が30秒となり、縦横がそれぞれ概ね1kmとなることから、1kmメッシュとも呼ばれている2)。 本研究では、実事故地点とプローブデータから抽出した危険箇所の関係をより詳細に検討するため、3次メッシュをさらに縦横10分割したメッシュ(以下、解析メッシュ)を作成した。豊田市付近において、解析メッシュは横114m、縦92.5mとなり、豊田市内は88,671の解析メッシュに分割された。図 3に豊田市全域、及び、豊田市を含む解析メッシュ、3次メッシュ、2次メッシュの状況を示す。また、図 4に、解析メッシュによる豊田市中心部(新豊田駅、豊田市駅、豊田市役所)での分割状況を示す。

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