報告書 地方都市における企業TDMMMに関する研究
71/98

- 67 - 4-2 エコ通勤の促進に向けた今後の課題整理 エコ通勤の促進に向けた今後の課題を整理するのにあたり、すすめる会の運営上の問題点や、エコミュートの展開上の問題点を踏まえておく必要がある。以降では、これらの問題点を踏まえた上で、そうした問題を解消し、エコ通勤を促進するための今後の課題整理を行う。 (1)すすめる会運営上の課題 すすめる会を運営する上での課題として、以下の4点が挙げられる。 ○すすめる会会員事業所の通勤やエコ通勤の実態が継続的に把握出来ていない すすめる会事務局として、すすめる会会員事業所従業員の通勤手段等の実態や、各事業所において進められているエコ通勤の取り組み、エコ通勤をすすめる上でのニーズ等について、これまでの活動の中で個別に把握してきたところであるが、継続的な把握が出来ていない 各事業所においてどのような対策が必要で、どのようにエコ通勤を進めるべきかを具体的に検討し、提案していくためには、こうしたことを継続的に把握していく必要がある ○すすめる会として目指すべき共通の目標が必要 すすめる会としての活動を進める上で、すすめる会全体としての共通の目標認識があやふやであり、その達成状況が把握出来ていない すすめる会全体としての共通の目標は、会員事業所が主体的にエコ通勤の実践に取り組むことであるが、このことが会員事業所各位において十分に認識されていない状況にあると理解できる 目指すべき目標が不明瞭な状況では目標の達成を期待することは難しく、また、どの程度達成されているかが見えない状況では各事業所における積極的な取り組みを期待することが難しい 目指すべき目標をより具体的な形で示すとともに、その達成状況をモニタリングして示していく必要がある ○すすめる会会員事業所によってエコ通勤に取り組む環境が異なるため配慮が必要 会員事業所の中には、企業としての参加のレベルの違い(企業として参加、企業の中のひとつの事業所として参加等)、公共交通の利便性の違い、事業所内のエコ通勤推進に対する雰囲気の違い、周辺の道路交通環境の違いなど、様々な環境の違いがある そうした環境の違いに応じたエコ通勤の取り組みができるよう配慮する必要がある ○すすめる会会員事業所を含む関係機関との継続的な連携体制の構築が不十分 すすめる会の発足から3年が経過し、積極的に参画し続ける事業所が存在する一方で、残念ながらそうでない事業所が存在する また、エコ通勤を推進する上で連携を取るべき関係機関と、継続的な連携する体制が十分に構築出来ていない すすめる会会員事業所の積極的な参画を促すとともに、関係機関との継続的な連携関係を構築することが必要である

元のページ  ../index.html#71

このブックを見る