報告書 速度マネジメンの実現に向けた研究
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43速度マネジメントを実施していくに当たっては、その実効性を担保するための施策について、慎重な取捨選択が迫られると考えられる。 表4-1 主なコミュニティ・ゾーンの事業概要(参考文献1)より抜粋) A)面的速度マネジメントの実施事例(埼玉県川口市) 面的速度マネジメントの取り組み事例として、ここでは埼玉県川口市を取り上げる。川口市では平成18年9月25日、川口市市内の戸塚東2丁目で園児等21人の死傷事故が発生し、これを機に生活道路の安全対策に県民の関心が急騰した。 川口市では、交通事故の約6割が生活道路で発生している状況であり、このような背景を受けて、平成21年2月13日には、川口市長から川口警察署と武南警察署宛てに要望書「生活道路275路線(川口警察署管内131路線)への速度30キロ規制の要望」が提出された。 この要望を受け、埼玉県警察本部では、表4-2に示されるような対策実施方針を立て生活道路対策に取り組んでいる。特に効率的な区域規制に注目すると、今回は図4-4に示される芝と西川口の2区域で計画されている。この2区域では平成23年3月末の完了を目指し整備が進められている。 埼玉県警察本部ではこの2地区の選定要件として、以下の三点を挙げている。1つ目の要件は、主要幹線道路、JR線路または河川で囲まれ、明確に区分できる区域であること。2つ目の要件は、速度規制の未実施路線が多いこと。芝は51%、西川口は49%が速度規制がかかっていない未実施路線である。3つ目の要件は、区域内の道路は、主として日常生活に利用される生活道路で構成されていること。芝区域は93%、西川口区域は95%が生活道路である(ここでの生活道路というのは既設の30キロ規制の道路と未規制道路を足した

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