報告書 速度マネジメンの実現に向けた研究
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243章 速度マネジメントの受容性に関する事例分析 面的速度マネジメントを円滑に導入していくためには、利用主体側の受け入れ意識や、導入に対する管理主体側の受け入れ体制が考慮されている必要がある。本研究ではこれを「面的速度マネジメントの受容性」と定義し、利用主体として市民側の視点、管理主体として道路管理者等の視点から事例等を通じて整理する。 (1)市民側の視点からみた受容性 1)考え方の受容性 市民側の視点からみた面的速度マネジメントの受容性について、いくつかの報告事例がある。 図3-1に示す豊田市の元城小学校区は平成21年度より歩行者、自転車事故の削減を目指すために国土交通省、警察庁が優先的に交通安全対策整備を進める「あんしん歩行エリア」に指定されている。豊田市ではそれを受け、平成21年度に「あんしん歩行エリア」における面的な速度規制の受容性について、地域住民を対象とした意見交換会の場で聞いている1)。 図3-1 豊田市元城小学校区 結果は図3-2に示す通りである。積極的に住民から声を上げて面的に速度規制を実施していくべきという回答が最も多く全体の6割を占める。ついで住民自ら声を上げてまででは

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