報告書 速度マネジメンの実現に向けた研究
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16(6)交通シミュレーションによる面的速度マネジメント適用時の影響分析 上述で整理したような面的速度マネジメントを適用していくにあたって、その影響がどの程度であるか捉えておくことは、政策実施の観点からも重要である。よって、ここでは、これまでの分析やデータ蓄積状況を踏まえて豊田市を事例に幹線系道路重視型・生活道路重視型の検討例を示す。 なお、本分析を行うにあたり、交通量などのデータがない場合が多いため、ここでは、交通シミュレーションの結果を用いることとする。 1)分析方法 分析方法として、ここでは比較的容易に道路条件変化によるネットワーク全体の影響を捉えることが可能な利用者均衡配分による交通シミュレーションを採用する。解析に用いるのはパッケージソフトJAICA STRADA3.0である。OD表は平成13年に実施された中京都市圏PT調査結果を使用する。 ネットワークデータは図2-18に示されるような電子地図MAPPLEルーティングデータ((株)昭文社)を使用する。また、リンクコスト関数はBPR式を用い、パラメータは文献3)にて提言される値(α=0.48、β=2.82)を採用することとした。そして、MAPPLEルーティングデータにて提供される道路幅員データと道路種別データから高速道路以外の一般道路(3種もしくは4種道路)について、設計基準交通量を参考に表2-2のように設定した。 図2-18 分析に用いる道路ネットワーク

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