報告書 速度マネジメンの実現に向けた研究
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145一方通行にしたり、通行止めをしたり、大型通行禁止をしたり、通行禁止のほうが時間的に短かったと思います。 まず、路線数131というのは非常に多いです。一路線一路線についてデータをとって検討して進め、その資料を残さなければなりませんので、非常に手間暇がかかります。この通りを一方通行にしよう、通行禁止にしようと私どもが選んでいくだけなら、こちらからの一方的な、こちらベースのデータだけで済むんですが、市民の要望から始まっていますから、いいところのデータも悪いところのデータも反するデータもとっていかなければいけないわけです。見込みより時間がかかりました。 太田:まさに住民主導、住民参加型ですね。大きな事故が契機だったんでしょうが、市民の安全意識が非常に高いと感じます。そこを吸い上げたので、逆にまとまりやすかったと思いますが、直接的にやる場合には、一路線ずつですから、そういう意味で時間がかかるんでしょうね。 井沢:川口市の場合、市長さんがすごくやっていますから、そういうのもあって、非常に進みはよかったんだと思います。 太田:市のほうに午後、行かせていただきますが、市の立場として、こういう問題についてはどうですか。交通安全の世論調査や市民意見調査はいろいろな機会にやっておられるんでしょうか。 新井:市内の交通安全要望は日頃から非常に多いです。各地域にいらっしゃいます議員さんから、町会の方から、それから、一般的に関心の高い方からもどんどん要望をいただいています。逐一ご協力をいただきながら、道路診断をしながらという形で。これは一般的な要望の関係ですが。私は4月から交通安全担当をしていますが、川口市民は非常に要望関心が高いと改めて感じています。 30キロ規制につきましては、戸塚の事故がきっかけに、市民の方も非常に不安を抱いておられましたので。県のほうでもご理解いただき、一生懸命動いていただきましたので、スムーズにここに至っています。時間はかかっていますが。住民の方の意識の上でも非常に協力をしていただけて、大変スムーズです。特異なケースだなと思っています。 三村:対策の予算規模についてのご質問です。総額8,200万円と書いてありますが(埼玉県警察:「川口市の生活道路30キロ規制要望に対する交通規制の実施」,2011.1.17)、これは今年1年間の予算でしょうか。それとも何年間か、その期間においての予算でしょうか。 井沢:公安委員会が5,200万円、道路管理者が3,000万円。これは前もってとっている予

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