報告書 速度マネジメンの実現に向けた研究
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137 3つ目の要件は、区域内の道路は、主として日常生活に利用される生活道路で構成されていること。芝区域は93%、西川口区域は95%が生活道路です。生活道路というのは既設の30キロ規制の道路と未規制道路を足したもので、数値は全体の道路延長から割り出したものです。 4つ目の要件は、費用対効果の面から区域規制が効率的であること。先ほど説明しましたとおり、芝区域では面規制のほうが2,400万円ほど安く済みます。西川口は区域内の延長距離が少ないし、面積的にも少ないため、差が50万円ほどしかありませんが。ある程度の面積と延長距離がある場合には相当差が出てきます。 まず、芝区域から説明いたします(スライドNo.10)。 この図面のとおり、北側は東京外環自動車道、国道298号、東側は主要地方県道川口上尾線、通称産業道路、南側は県道蕨鳩ヶ谷線、西側はJR線道、京浜東北線、東北線、高崎線、これに囲まれた区域です。左下の蕨駅は区域外ですが、この地域にはその駅を中心とした旧来の商店街があり、宅地化が進んでいます。近接商店区域を除くと、第1種と第2種の住居地域になっています。 太田:この場所はどこでしたか。 井沢:これは芝区域です。面積わずか1.85平方キロメートルの中に小学校4校、中学校2校があります。非常に混み入った区域です。 赤く表示しているのが今回の要望路線で、22路線あります。新たに設けた自転車専用通行帯はブルーで表示しています4路線です。 こちらが芝区域内の道路の現況です(スライドNo.11)。幅員6メートル道路と幅員5.5メートル道路、歩車分離の幅員9メートル道路です。 次に、西川口の区域について説明いたします(スライドNo.12)。 北側は、市道ですが、西川口立教通りといいまして、歩車分離されている道路です。東側は県道川口蕨線、通称環状線通りで、歩車分離の道路です。南側は主要地方道練馬川口線、通称オリンピック道路です。東京の練馬から来ている道路です。西側は緑川です。この道路と川に囲まれた区域です。 西川口の駅周辺は、ちょっと前までは繁華街、歓楽街、トルコ街として名をはせたところですが、警察も対策をとりまして、今はなくなって、シャッター通り化しています。その近くの住宅街です。先ほど川口は鋳物工場のまちと申し上げたように、ここもかつては鋳物工場が隆盛した準工業地域でした。いまだに区域別では準工業地域となっていますが、工場がどんどん撤退して、マンションやアパートが建てられ、住宅地域に変貌しています。 小学校はありません。中学校が1校だけあります。生徒数は400名です。 西川口区域の道路現況です(スライドNo.13)。狭いところは4メートル道路です。6.5メートル道路であったり、9メートル道路であったり。9メートル道路は一本だけ通っています旧来の道路です。マウントアップとか、そういう縁石ではなく、ガードパイプ的な

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