報告書 速度マネジメンの実現に向けた研究
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135を示したグラフです(スライドNo.5)。左が市道、真ん中は県道、右が国道です。薄い青が無規制、濃い青が30キロ規制です。市道の約6割が速度規制なしで、30キロ規制は約3割という状況です。県道はほぼ全路線で規制がかかっています。中心は約7割を占めます40キロ規制です。国道は、法定化が進みまして、市道と同じく6割が速度規制なしとなっています。残り4割は50キロ規制です。国道の無規制と市道の無規制の意味合いが違うというのは当然のことですが。 こちらは今回の川口市の取り組みとなりました平成21年2月の要望内容です(スライドNo.6)。川口署管内には115町会がありますが、そのうちの42町会から要望がありました。131路線で、総延長が2万3,891メートル。幅員の一番狭いもので3.4メートル、一番広いもので9.6メートル、道路延長的には一番短いもので37メートル、最長で717メートルと、小から大までさまざまです。 幅員別の延長を見てみますと、4.0メートル未満の本当に狭い生活道路が11路線で2,011メートル、8.4%を占めます。4.0メートルから5.5メートル未満、センターラインの入る手前の道路ですが、542路線の7,252メートルで、30.4%、約3割を占めます。5.5メートル以上、センターラインの入る道路ですが、78路線、1万4,628メートルで、6割を占めています。センターラインの入る比較的広い道路が6割を占めていることがやや特徴的といえます。この5.5メートル以上の道路の95%に中央線がありません。本庁のほうで検討している、中央線のない道路は法定30キロということを考えますと、非常に有効かなと考えます。 太田:どの路線についてですか。幅員5.5メートル以上でも中央線がないのですか。 井沢:はい。道路延長の短いのも長いのもありますが、1万4,628メートルある5.5メートル以上の道路の95%に中央線がありません。ほとんどないということです。 これは私たちが川口市で取り組んだときに立てた生活道路対策の実施方針です(スライドNo.7)。生活道路本来の使い手である歩行者や自転車に最大限配慮した安全な生活道路の確保を目指しています。逆に、自動車にとっては走りにくい、走りづらいと思ってもらうことを頭に置いて対策を立てています。 1番目、歩行者、自転車の通行空間の確保。速度規制とあわせて、今回の対策の中心的なものです。歩行者に対しては、新たな車道外側線を標示して路側帯を新設、車道中央線を抹消して路側帯を拡幅、車道幅員を最小限4メートルに縮小して既存の路側帯を拡幅。自転車に対しては、自転車専用通行帯を新設。 2番目、自動車の走行速度抑制。走りづらくさせる対策です。車道幅員を最小限4メートルとすることがメインです。狭さく等、物理的なデバイスを設置して速度を落とさせるのが一番いいんですが、なかなかできません。ただ、1カ所だけ、東京外環道の下の国道298号線の側道、これは地元住民の使う道路ですが、そこに狭さくを設置します。19日には自治会の町会の方と国交省、警察、市の4者が現場に立ち会って位置を決めることにな

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