報告書 車両挙動および運転者意識分析に基づく公用車の安全走行に関する研究〜ごみ収集車に着目して〜
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72)生活道路の傾向 以上のように全体としての傾向が明らかとなったが、以下では、特に課題となる生活道路上での走行特性についてみる。ここでは、分析の便宜上、映像データから判読した発生地点の道路構造より、車線数が1のものを生活道路、2以上のものを幹線道路とし、それらの対比を通じた分析を行うこととする。なお、ある程度のサンプル数確保の関係上、以下では曜日の差異には着目しない。 ①生活道路のトリガー発生頻度と走行挙動 表3-7~3-9は道路別でみたトリガーの発生頻度および地点速度と加速度の平均を示している。発生頻度は車両間で生活道路と幹線道路での差はあるものの、全体でみると大きな違いはみられない。一方、速度と加速度は明らかに生活道路の値が低く、全体で速度では1/2程度、加速度では1/3程度低下がみられる。特に速度は、変動係数から生活道路の方がばらつきが大きいことも窺える。 表3-7 道路別1日当たりのトリガー発生頻度 生活道路 幹線道路 車両1 0.27 0.81 車両4 0.37 0.16 車両5 0.28 0.25 車両7 0.14 0.97 車両8 0.60 0.16 車両9 0.59 0.33 車両10 0.52 0.18 全体 0.40 0.41 ※単位:回 表3-8 道路別トリガー発生時の平均速度 生活道路 幹線道路 平均速度 標準偏差 変動係数 平均 標準偏差 変動係数 車両1 36.1 (30) 26.1 0.72 67.5 (90)19.8 0.29 車両4 15.1 (41) 8.2 0.54 45.6 (18)22.2 0.49 車両5 24.2 (31) 17.7 0.73 39.4 (28)33.8 0.86 車両7 23.8 (16) 16.3 0.68 62.2 (108)18.8 0.30 車両8 20.2 (67) 9.0 0.44 41.5 (18)25.3 0.61 車両9 20.8 (65) 15.5 0.75 36.3 (37)23.1 0.64 車両10 31.8 (58) 14.6 0.46 43.8 (20)20.2 0.46 全体 24.0 (308) 16.5 0.69 55.4 (319)25.1 0.45 ※( )内はデータ数、単位:km/h 表3-9 道路別トリガー発生時の平均加速度 生活道路 幹線道路 平均 加速度 標準偏差変動係数平均 加速度 標準偏差変動係数車両1 0.82 0.29 0.36 0.90 0.24 0.27 車両4 0.49 0.10 0.19 0.92 0.37 0.40 車両5 0.66 0.16 0.24 0.75 0.23 0.31 車両7 0.66 0.12 0.18 0.93 0.28 0.30 車両8 0.51 0.10 0.20 0.57 0.16 0.28 車両9 0.44 0.10 0.24 0.49 0.11 0.23 車両10 0.65 0.26 0.39 0.67 0.21 0.31 全体 0.57 0.21 0.37 0.82 0.29 0.36 ※データ数は表3-8と同じ、単位:G(=9.8m/s2)

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