報告書 自治体バスの運賃以外の収入に関する調査研究
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22. 既往調査からみた整理 自治体バスの運行財源に関する調査について主要なものから引用し,民営の路線バスと比較しつつ,大きく「運行財源」,「収支」,「運賃体系」に関する自治体バスの現状の知見について整理する. (1) 運行財源の現状 a) 民間事業者の場合 近年の民間事業者が運営する路線バスの一般的な運行財源について,平成21年4月に国土交通省自動車交通局および(社)日本バス協会が事務局を務めるバス産業勉強会が発行した報告書2)が詳しい.表-1に示すように,保有車両30両以上の民営事業者の場合,実車走行キロ当たり収入構成比をみると,平成19年で運送収入が96.2%,運送雑収が3.0%,営業外収入が0.8%となっている.この傾向は平成11年からの9年間大きく変わっていない.これより,民間の路線バス事業者においては,収入の大半が運賃などの運送収入によっていることがわかる. 表-1 乗合バス事業者の実車走行キロ当たり収入及び費用の構成比推移(参考文献2)より抜粋) ※保有車両30両以上の民間事業者のみの値

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