報告書 自治体バスの運賃以外の収入に関する調査研究
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194. 自治体バスの運行財源に対する意識 以上のように収支実態により自治体が抱える課題は様々であると考えられるが,これについて各自治体はどのように意識し,その改善に向けて努力をしようとしているのかを把握するため,以下では,上述の収支状況による自治体分類にのっとり分析を行う. (1) 収支に対する満足と改善努力の程度 図-18は収支状況別の収支に対する自治体の満足度を示している.回答数が少なかった「非常に満足している」を類似するカテゴリである「まあ満足している」と統合し,カイ二乗検定を行ったところ,有意差があるとはいえなかった.満足している自治体は2割程度であり,大半の自治体が現在の収支状況について満足していない傾向が窺える. 図-19は収支状況別の収支に対する自治体の努力程度を示している.回答数が少なかった「全く努力していない」を類似するカテゴリである「あまり努力していない」と統合し,カイ二乗検定を行ったところ,1%水準で有意差があった.収支率が高い自治体ほど努力を自認している傾向にある.満足度では差がないものの,努力を自認している程度では差が出ている点が特徴的である.

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