報告書 行動実態データに基づく障がい者のアクセシビリティ向上方策に関する研究
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14 第3章 障がい者の移動に関する空間的実態の把握 ここからは障がい者の移動に関する空間的実態として、移動距離、起点終点などの視点から分析を試みる。 ①移動距離から見た障がい者の外出状況 以下においては、移動距離に関する分析を行う。ここで、移動距離は、郵便番号を1つの区域としその中心点間の距離を用いて算出した。 1)移動距離と外出頻度 ア.通勤・通学目的での外出頻度と距離との関係 1ヶ月に約20日、通勤・通学目的で外出している人が多く、通常の週5日の勤務や通学の人が該当する。特に地域的な差や外出頻度と移動距離に大きな差は見られない 05101520253001000020000300004000050000都心部郊外部中山間地(日)(m) 図3-1 通勤・通学目的での外出頻度(日/月)と距離(m) イ.買物目的での外出頻度と距離との関係 都心部の買い物目的で外出頻度と移動距離の相関係数は0.2158であるものの無相関の検定が5%有意であった。(都心部n=100、郊外部n=250、中山間地n=65)。外出頻度のばらつきが、通勤・通学の場合よりもある。

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