報告書 交通イノベーション・産業イノベーションの実現化に向けての基礎調査
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第Ⅴ編 パーソナルモビリティ導入に向けた法制度・インフラのあり方の提案 146(2)課題を解決するために要求されるPMVの利用環境 PMVがそうした機能を具備したとしても、PMVが社会に導入されなければ交通課題の解消は実現しない。また、課題を解消するためには、その課題に対応した利用を実現する必要がある。例えば、課題の一つとして「地球環境問題」を挙げている。この問題を解決するためには、地球環境問題の要因のひとつとなっている自動車利用を削減し、その代替手段としてPMVが利用される、という状況を実現する必要がある。 このように、課題解決に向けたPMVの利用シーンが想定される。と同時に、その実現のための現在の交通状況からの変更内容もまた、導かれる。 表Ⅴ-2-2 交通課題を解決するために要求されるPMVの利用シーン 課題の 側面 課題の内容 課題解決のために要求されるPMV利用シーン 現在の交通状況からの 変更内容 環境面 局地大気汚染問題 大気環境汚染の原因となる排 自動車利用からPMV利用に交通 地球環境問題 出ガスを排出する自動車から、手段を変更する(a) エネルギー・資源浪費の問題 PMVに転換する 交通事故の問題 交通事故のほとんどに関わっている自動車から、PMVに転換する 健康問題 移動手段がないために屋外での活動機会を持たなかった人が、PMVを利用して外出するようになり、身体活動が活発化することで健康増進に寄与する これまで外出していなかった状態からPMVを利用して外出するようになる(b) 経済面 交通渋滞 渋滞の原因となっている自動車から、自動車よりも小型なPMVに転換する 自動車利用からPMV利用に交通手段を変更する(a) 公共交通企業劣化3) 鉄道駅やバス停までの移動手段がないために自動車依存にならざるを得ない人、あるいは、外出を控えていた人が、PMVを端末手段として鉄道やバスを利用する 自動車利用からPMV+公共交通利用に交通手段を変更する(a’) これまで外出していなかった状態からPMVと公共交通を利用して外出するようになる(b’) まちの活性化 来訪者が都市内での移動を体力、時間、距離等の面から支援するPMVを利用し、都市内および建物内を回遊することでまちが活性化する まちなかや建物内、および、観光地における移動時に徒歩利用からPMV利用に交通手段を変更する(c) 社会面 モビリティ確保 移動手段がないために屋外での活動機会を持たなかった人が、PMVを利用して外出できるようになる これまで外出していなかった状態からPMVを利用して外出するようになる(b)

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