報告書 交通イノベーション・産業イノベーションの実現化に向けての基礎調査
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第Ⅳ編 パーソナルモビリティの先進的な活用事例に関する調査 132第5章 自治体における取組事例 地球温暖化対策への対応のひとつとして、低炭素で環境に配慮した交通手段の導入に向けた取り組みが、自治体において進められている。ここでは、全国の自治体の中でも特に先進的な取り組みがなされている、愛知県豊田市と、茨城県つくば市に着目し、各都市における取り組み事例を整理する。 5-1 愛知県豊田市の事例 (1)背景 愛知県豊田市は、様々なモデル都市の指定を受けている。PMVに関係するものを挙げると、2009年1月に指定を受けた「環境モデル都市」、および、2009年3月に指定を受けた「ITS実証実験モデル都市」が挙げられる。 環境モデル都市に関しては、人と環境と技術が融合する環境先進都市「ハイブリッド・シティとよた」を将来都市像に掲げ、低炭素社会への取組を進めている。これを実現するために、自動車交通への依存傾向が強い本市の特性を踏まえ、自動車交通と公共交通が相互に機能補完しあいながら共存する低炭素型の都市交通を実現することにより、運輸部門の大幅なCO2排出削減を目指している10)。環境モデル都市に関わる5年間の取り組み計画をまとめた「環境モデル都市アクションプラン」11)の取り組みメニューのうち、運輸部門に関わるもののひとつにPMVに関するものが位置づけられている。 図Ⅳ-5-1 豊田市環境モデル都市における都心・交通分野の取り組みメニュー12)

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