報告書 交通イノベーション・産業イノベーションの実現化に向けての基礎調査
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第Ⅲ編 パーソナルモビリティに対する市民の意識に関する調査 第7章 見学者と試乗者のクロス集計 113(2)希望する利用場面 i-REALやWingletのPMVを利用してみたいと思う場面について、見学者とi-REAL試乗者、Winglet試乗者に対して質問した。なお、回答は複数選択可であり、次頁図Ⅲ-7-4では選択数に対する割合を示している。 まず、i-REALの回答をみると、見学者とi-REAL試乗者の両方に共通して、「障がい者や高齢者の移動支援」を挙げる割合が約14%程度である。この他の活用方法について、見学者に着目すると「従来よりも行動範囲を拡げる新しいシニアカーとしての活用」を挙げる割合が約14%で比較的高い。一方、i-REAL試乗者に着目すると「観光地での周遊」に対して約14%、「中心市街地内での短距離移動」に対して約13%が挙げており、比較的高い割合である。 以上より、i-REALについては、見学者は障がい者や高齢者向けの利用を希望する傾向が比較的強く、i-REAL試乗者は、障がい者や高齢者向けだけでなく、中心市街地や観光地での利用を希望する傾向が比較的強いことが伺える。 次に、Wingletについてみると、見学者とWinglet試乗者の両方に共通して、「観光地での周遊」を挙げる割合が最も高く、見学者で約15%、Winglet試乗者で約18%が挙げている。次いで「中心市街地内での短距離移動」を両回答者ともに14%程度が挙げており、また、「建物内の移動」については見学者の約13%、Winglet試乗者の約12%が挙げている。この他の活用方法について、見学者に着目すると「公共交通(電車・バス)で出掛けた先の駅・バス停から目的地までの移動手段」を挙げる割合が約12%で比較的高い。 以上より、Wingletについては、見学者とWinglet試乗者では、希望する利用場面は同じような傾向であり、「観光地での周遊」「中心市街地内での短距離移動」「建物内の移動」について希望される割合が高い。 i-REALとWingletの違いについてみると、「中心市街地内での短距離移動」や「観光地での周遊」については、i-REAL試乗者とWinglet試乗者が挙げる割合が高く、両タイプのPMVでの利用意向が比較的高いと言える。一方、i-REALについては、障がい者や高齢者の移動を支援する用途の利用意向が高いのに対し、Wingletについては建物内の移動における利用意向が高い。このように、i-REALとWingletそれぞれについて希望する利用場面に異なる傾向がみられる。
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