報告書 現行法制度下における地域公共交通確保施策のあり方に関する研究
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3. 地域公共交通計画策定の実態と運営の仕組み まず,自治体が地域公共交通施策を展開するにあたり,その拠となる基本計画が策定されているかという設問に対する回答を集計した結果を図-1 に示す.全体では策定済みの自治体は 35% ,策定中は 7% であった.来年度以降に策定予定まで含めると,半数を超えているものの,地域の公共交通サービス確保を,目標を持って計画的に展開していく体制は未だ充分に整っていないと言えよう. 地方別では,北陸信越や中国地方において策定している,あるいは策定予定のある自治体の割合が比較的高いように見うけられる. 本アンケート調査は,交通基本法案の閣議決定前に実施したものである.政府から法案の検討段階での指針等が示される中で,自治体はこれをどのように捉えていたのか.自治体における議論の状況を尋ねた結果が図-2 である.約 62% の自治体が「関連部署内で話題となるなど、意識している」程度に留まっており,約 25% の自治体ではまったく話題となっていない. 0%20%40%60%80%01.北海道(n=95)02.東北(n=117)03.関東(n=200)04.北陸信越(n=91)05.中部(n=124)06.近畿(n=101)07.中国(n=63)08.四国(n=46)09.九州(n=134)10.沖縄(n=16)全国計(n=987)100%策定している現在策定中来年度以降策定予定策定の予定無し図-1 公共交通計画の策定状況 5

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