報告書 サービス享受度からみた住民の地域公共交通の評価構造に関する研究~個人の背景との比較を通じて~
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6(2)社会基盤の中での公共交通の評価実態 上述の⑥では保健福祉や市民生活など様々な分野ごとに39の施策が挙げられている。公共交通は市街地や公園、住宅、道路といった7つの社会基盤整備の中で項目を位置づけている。この中で公共交通に対する問は、「利便性が高い公共交通サービスが整っている」かどうかについて現状の満足度および市の取り組みに対する期待度の2つの視点から7段階の回答尺度で聞くというものである。 図4は各社会基盤整備に対する満足度と期待度について、7段階評価の「満足(期待)している」を7点とし順序に従い1段ずつ得点を下げ、中間の「どちらでもない」が4点、最後の「満足(期待)していない」を1点として得点化した平均点を示している。ここに示すとおり、公共交通に関する満足度は他の社会基盤整備と比べて低い状況にあることが窺える。一方で期待度は他の社会基盤整備と大きな差はなく、他の社会基盤と比べて市民の期待に対して満足にたる整備がなされていないと見ることができる。なお、これは豊田市において過去の市民意識調査でも同様の傾向を示しており11)12)、住民にとってはなじみ深い結果となりつつある。 1234567快適な生活ができる市街地が整備されている公園や緑地が身近にあり、自然とふれあえる美しいまちなみや風景がある多様な居住ニーズに応じた住宅や宅地が供給されている市民生活や企業活動を支える道路が整っている利便性の高い公共交通サービスが整っている歩行者や自転車利用者が安全で快適に移動できる道路が整っている評価の平均点満足度期待度 図4 各社会基盤整備に対する満足度と期待度

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