まちと交通 2004年3月 9号
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海外レポートTTRI Letter №9 24World 観光バス"マドリ ッド・ビジョン" の乗車券やレス トランやショッ ピングの割引も 付いている。マドリッドカード (世界会議専用)ITS世界会議に合わせて特別に発行された鉄道・バス5日券マドリッドの地下鉄 マドリッドの地下鉄は、1919年10月31日にSol~Cuatro Caminos間で開業し、現在13路線(R路線含む)で営業している。全長226.9㎞、駅数190、午前6時~午前1時30分の間で運行し、時間最大本数は36本、年間565百万人を運ぶ。1回乗車の料金は1.1€、マドリッド市内(ゾーンA)の地下鉄とバス(コロンブス広場~空港線を除く)が10回乗れるチケットが5.20€である。 チケットは、自動販売機で購入するのが一般的だが、均一料金なので、券売機は少なくシンプルな形状となっている。改札もチケットを入れるとバーが回転するタイプのもので、入口出口共通であるため、出る際にもチケットが必要となっている。 新型車両を使っている路線では、広告を流しているTVモニターが車内に設置されている。通勤時の混雑を考慮してあるのか、座席が少なく、ほとんどの人が立っている。ドアは、中からは押しボタン式になっており、押さないと開かない。乗るときも開かなければ自分でボタンかバーを押してドアを開けなければならない。 マドリッドの地下鉄路線図(Metromadrid HPより) リスボンの地下鉄 リスボンの地下鉄は、1959年12月29日に開業し、現在4路線(Seagull Line:Blue Line、Sunflower Line:Yel-low Line、Orient Line:Red Line、Caravel Line:Green Line)、全長28.5㎞、駅数41(内4駅は乗り継ぎ駅のため実質37駅)、午前6時~午前1時の間で運行している。丘が多い街なので、相当深いところを走っており、ホームに行くまでに4回くらいエスカレータを乗り換えなければならない駅もある。 また、郊外電車と接続しているので、乗り換えも容易にでき、深夜でも帰途に着くことができる。リスボン地下鉄路線図(CARRIS HPより)マドリッドの公共交通の概要 マドリッド市内の公共交通は地下鉄、バス(高速バスを含む)、近郊電車である。マドリッドはヨーロッパでは一番標高の高い約650mのメセタ(台地)上に位置し、比較的平坦な地形と中世以降に急速に発展した街のため、広場を中心として道路がある程度整然としている。当然、バスや地下鉄の路線もその道路形態に従って網羅されているので、乗り換えの不便ささえ克服できれば、いろいろなところへ行くことができるようになっている。近郊電車も都心内は地下化され、南のアトーチャ駅と北のチャマルティン駅間が接続されており、それらから発着するバルセロナやセビリアへの長距離電車やスペイン新幹線AVEとの接続もできる。交通機関は、それぞれ経営母体が異なるが、リスボン同様、共通の1~3日乗車券と美術館などの割引がセットされたマドリッドカード(Madrid card)がある。このカードは、平成15年2月20日より新しく発売され、地下鉄や鉄道(A区間)・バスの乗車券が含まれるほか、市内にあるマドリッド三大美術館 (プラド、ティッセン、ソフィア王妃芸術センター) を始め、郊外のアランフェスの宮殿やエル・エスコリアルの修道院見学なども含めた40を超える美術館や観光施設に入場できる。更に、マドリッド市内循環1回券往復券10回券0.65€ €1.05€ €5.10€€1日券7日券30日券1.40€ €4.80€ 12.00€ €リスボン地下鉄の料金1日券2日券3日券通常28€ €42€ €55€ €オンライン28€ €38€ €50€ €マドリッドカードの料金
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