まちと交通 2004年3月 9号
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海外レポートTTRI Letter №9 22World上を収容できる広さまであり、会場の入口と部屋の入口に、電波を利用したIDチェックがあって、参加者がどこの会場でいつからいつまでいたかがわかるようになっている。同時通訳のあるセッションもあり、レシーバーの貸し出しもIDカードでできるようになっている。プレゼンテーションセッションの1コマは1時間30分であり、4件から5件の論文が発表された。会場内の風景展示場の内容 ITSに関する展示会も同時に開催されており、豊田市はITS-Japanの構成員の一つとして、「STAR☆T21」の英語のパンフレットとロゴマークのピンバッチ、名詞型の紹介ビデオCDを会場で配布した。 11月17日午後12時に日本の関係ブースの開設式が行われ、綿貫民輔前衆議院議長(全国道路利用者会議会長)、藤井孝男ITS推進議員連盟幹事長、豊田章一郎ITS-Japan会長、田中克之駐スペイン大使がリボンカットを行った。小池豊田市助役が豊田会長に豊田市の取り組みを説明し、ピンバッチ、CDをお持ち帰りいただいた。ITS-Japanの展示ブース  展示会会場で特に気がつくのは、ITS発展途上国のめざましい台頭である。 従来、ITSは、ヨーロッパ、アメリカ、日本の自動車メーカーの主導で行われてきた経緯があり、現在は第2フェーズに入っている。これは、自動車の安全技術や事故防止の面からITSの実用化を図っていく時期である。これに対して、国内に自国の大きな自動車メーカーを持たないフィンランド、カナダなどが既に前者諸国に追いつく勢いでITSの導入、実用化に向けてがんばっている。その意味でも、競争の時代に突入したと見ていいのではないだろうか。リボンカット式クロージングセッション(閉会式) 20日午後12時からクロージングセッションが行われ、神田正秋愛知県知事、小池幸男豊田市助役、尾崎好計名古屋市理事がマドリッド市長からITSの地球儀を受け取り、神田知事が次回の開催地として挨拶を行った。 この中で知事は、次回の会議のテーマは「飛躍する移動「ITS for Livable Society」であり、2005年の万博や中部国際空港の開港などのプロジェクトと市民参加を大きなキーワードとして開催していきたいと抱負を述べた。ITSの地球儀を受け取る神田愛知県知事

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