走行日数(日/月)65歳未満 (N=19)65歳-74歳 (N=48)75歳以上 (N=18)22.0(3.5)22.1(5.3)19.0(6.6)※年齢不明1名。表中の括弧内は標準偏差表1/運転習慣と急減速事例件数の平均値 挙母祭りは、挙母神社の例祭として江戸時代から続く豊田市のお祭りで、8輌の山車と紙吹雪が特徴です。コロナ禍で過去2年は山車の運行はありませんでしたが、今年は3年ぶりに山車が街中に姿を現しました。 以下、挙母祭りの魅力をご紹介する予定でしたが、大変な事故が起きてしまいましたので、内容を変更いたします。 交通の目線で山車の運行を見てみますと、道路交通法では軽車両に該当し、それに従う必要があります。しかし、車両通行帯や一方通行は守っていませんし、御神酒も振舞われますので飲酒運転です。スピード違反はありません。交差点の通行については警察が制御します。信号ラッパを吹きまくるため、騒音もかなりのレベルです。といった特徴を挙げたところで、まず、そもそも山車は誰が運転しているとみなされるのか、という疑問が湧きました。実際に綱を曳いたり梶を操作する人は100人以上おり、小さな子どももいますので、特定の運転手は存在しないと思われます。何かあれば、責任者や後見など直接山車を操作していない人が対応することになります。次に、今回のような事故は「交通事故」に該当するのか、という疑問です。これは、ネットで調べますと、山車も対象になりますが、事故に当たるかは場合によるようです。 私は研究員ではありませんので、交通の専門知識には疎いことと、急遽の原稿差替えのため、いろいろご指摘や博識をお持ちの方がみえましたら、教えていただけるとありがたいです。走行距離(km/月)745.2(315.2)655.5(351.4)453.2(204.8)急減速事例(件/10万km)118.3(154.1)254.8(536.3)161.5(207.2)交差点別急減速事例 (件/10万km)信号26.0一時停止28.3(36.3)(46.3)42.856.3(71.2)(155.8)42.014.4(63.0)(28.2)標識なし18.8(28.5)45.8(86.8)44.1(73.7) 高齢運転者の交通事故防止対策は重要な社会課題です。そこで70歳以上の高齢者には運転免許証更新時に運転能力や技術水準を自覚する機会として高齢者講習が設けられています。ただし、ここ数年の高齢者講習受講者の増加に対して、講習を担当する指導員の数はほとんど変わっていません。そのため現場の負担や効率といった今後の課題に対して、定期的にドライバー自身が運転能力や技術水準を振り返り、運転相談等でカーライフを見直す機会を得る必要があると考えます。その際、ドライブレコーダーによる運転記録は有用ですが、一般のドライバーが指導員無しで運転記録を分析するのは容易ではありません。そこで、高齢者講習等で得られる認知機能成績といった情報から運転傾向、たとえば危険事象の発生可能性を推定することができれば、運転能力や技術水準の評価に役立つと考えました。 本研究では、名古屋大学COI(Cen-ter of Innovation)の高齢者運転特性データベース(DAHLIA-DB)を用いて、まずドライブレコーダーデータをもつ84名の有効なデータを整理し、危険事象、特に急減速事例(対象物との接近、接触に対する回避行動や信号交差点前での急停止)を収集しました。急減速事例は、加齢による機能変化と関連があり、交通事故の代替指標としても期待されていることから、高齢ドライバーの運転傾向を反映する指標であると考え、採用しました。その結果、走行距離1,158,983kmから2,536件の急減速事例が得られました。この84名の心身機能やアンケートなどの情報を使って、急減速事例の発生件数の予測や関連する要因の検討、急減速事例を基準としたドライバーの分類を試み、高齢ドライバーの運転傾向の推測につながる知見を得たいと考えています。企画管理部副主幹 林 康彦主任研究員 山岸未沙子コラム挙母祭り高齢ドライバーの人間特性と運転行動を考慮した危険事象の推定四季折々研究員報告
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