まちと交通 2022年8月 80号
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場をお借りしてお礼を申し上げます。 参加された皆様からは、アンケートを通じて、具体的なご意見、発表内容に関するご評価、研究内容の具体的な成果実現に対する行政へのご要望、などをお聞きすることができ、市民の方の交通への関心の高さを再確認しました。 なお、研究所では、こうした自主研究のほか、受託研究も行っておりますので、併せて紹介させていただきます。2021年度 受託研究業務一覧1.豊田市公共交通基本計画改定に  向けた各種調査・検討業務委託2.鞍ヶ池公園APM活用検討等業務委託3.交通需要マネジメント関連施策4.障がい者の移動機会均等に関する  研究委託動運転実証実施支援業務委託都市空間を創出する交通5.パーソナルモビリティ運用実証委託交通の安全・安心6.豊田市交通事故データ調査委託7.「とよたの交通事故」作成委託8.ゾーン30区域を中心とした  安全性向上事業9.豊田市における信号サイクル長最適化の  実証に向けた取組み支援(その1)10.豊田市における信号サイクル長最適化の  実証に向けた取組み支援(その2)11.ヒヤリハット体験WEB調査システム  検討プロジェクトPhase2業務委託12.ヒヤリハット体験WEB調査システム  検討プロジェクトPhase3業務委託13.「自律分散型信号システムの開発」  とりまとめ支援業務写真1/会場風景写真1/会場風景演  題写真2/特別講演(加納氏)写真2/特別講演(加納氏)講演者/発表者(敬称略) 私の前職場は紅葉の名所「香嵐渓」や歴史的町並みを有する旧足助町を区域とした豊田市足助支所。市町村合併から17年経過しても、今なお地域の人にとっては親しみのある役場である。支所長として赴任した私は、まるで町長かのように迎えられた。足助地区は、多くの貴重な伝統文化を保有し誇りが高く、市内で最も活動が盛んな地域である。高度経済成長とともに発展した誰もが知っている豊田市とは似ても似つかない。 合併前に1万人弱あった人口は3/4の7千人台に減少。深刻なのは、団塊世代が後期高齢者となった現在、地域で活躍する元気な70歳前後の担い手が減り、防災、福祉からお祭りまでの様々なコミュニティ活動の継続が困難になっていることである。地元の方が一推しの香嵐渓(飯盛山)の青もみじ 4月中旬 これにコロナ禍が追い打ちを掛けた。地域活動を停止してはコミュニティが崩壊するとの思いから、手を変え品を変え必死にもがいている。元気な足助ですらこの状態であり、日本の地方都市、山村地域はどうなってしまうのか? これまで続けてきた地域活動を真に必要な活動と、なくても困らない活動に振り分けることが求められる時代になった。持続可能なまちづくりに向け、コロナ禍が変革のチャンスをくれたのだと思いたい。 豊田都市交通研究所の昨年度の研究成果を一般の方に向けて発表する「研究成果報告会」が7月5日(火)に豊田産業文化センターで開催されました。 本年は、研究者・学生・企業関係者・行政関係者・一般市民など様々な方にお集まりいただき、76名の方々が聴講されました。 特別講演は、いしのまきグリーンツーリズム協議会 加納実久氏より、「ほしい暮らしはつくればいい〜宮城第2のまちから考える、交通利便性と暮らしの関係〜」というテーマで、お話をいただきました。 また、研究員の研究成果発表は、交通の安全・安心や暮らしを支える交通、都市空間を創出する交通の話題でしたが、研究所の活動内容をより深く理解いただけたようです。 研究員の各発表の後、コメンテーターの方々から様々なご意見をいただき、この●発行/(公財)豊田都市交通研究所 ●発行人/専務理事 福井 隆昭●発行年月日/2022年8月15日 ●編集/松本 宏克●お問合せ/〒471-0024 愛知県豊田市元城町3-17元城庁舎西棟4F TEL.0565-31-8551 FAX.0565-31-9888 URL https://www.ttri.or.jp/企画管理部 松本 宏克記念講演概要報告報告①報告②報告③「ほしい暮らしはつくればいい〜宮城第2のまちから考える、交通利便性と暮らしの関係〜」「研究所活動概要」「高齢者を対象とした先進的自動車保険の利用意向に関する調査研究」「駅前商業施設のリニューアルが来訪者の回遊・買い物行動に与えた影響」「コロナ禍が豊田市の都市交通に与えた影響」加納 実久(いしのまきグリーンツーリズム協議会)安藤 良輔(豊田都市交通研究所研究部部長)発   表:楊   甲(豊田都市交通研究所主席研究員)コメンテーター:中村 文彦(東京大学大学院特任教授)発   表:加藤 秀樹(豊田都市交通研究所主席研究員)コメンテーター:藤田 泰弘(名古屋工業大学大学院教授)発   表:三村 泰広(豊田都市交通研究所主幹研究員)コメンテーター:松尾幸二郎(豊橋技術科学大学大学院准教授)分 野暮らしを支える交通受託研究・業務コラム豊田都市交通研究所 研究成果報告会を開催四季折々「守るもの」そして「諦めるもの」事務局長 西 和也80号研究所活動報告

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